コラボ・クロス作品
戦士達×RoH
Roh×戦士達 《ニ話─買い物にて》
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めの武器なので、それを扱うためにステータスはかなり筋力寄りに割り振ってある。つまり同レベル帯の他の人達と比べると、僕の筋力値は高い部類に入るのだ。急ぐには不向きだけど、少なくともある程度の装備は装備出来る自信があった。のだけど……
「えぇ!?いや、でもそのステータスだと……要求レベルの防御力に届かせるにはかなり……」
「えっ!?」
突然リズベットが困ったようにいうので、僕は驚いてしまう。リョウさんには先程この数値を伝えて事前に要求防御力を情報屋さんを通してリズベットに伝えてもらって居たはずなのだけど、どうやらリョウさんが指定した防御力からリズベットが予想していた筋力値より、ボクの筋力値は大分下だったらしい。ちょっとばかり悔しく思いながらも、ボクはリョウさんを見た。
「えっと……」
「あぁ、武器は要らんから盾含めた防具だけ装備前提で作ってくれ。ギリギリ届くだろ?」
「え、そ、そりゃあ届くけど……けどそれじゃ本当にギリギリよ?それに攻撃出来ないんじゃ……」
「攻撃しないから問題ねぇ。頼む」
リズベットの目を見ながら、きっぱりとリョウさんは言った。
そうだ。元々、今回の旅の間でボクは攻撃をする予定は無かった。ステータス的に見て、どう考えても戦力に慣れないのがわかっていたので、あくまで防御に徹することにしたためである。ボク個人としては、それはとてももどかしいのだけど……戦力になれない以上は、仕方ない。
少しの間、彼女は困惑したように黙り込んでいたけれど、やがて大きく息を吐くと、額に手を当てた。
「全く……何する気よアンタ達……」
「さっきも言ったが、秘密だ。悪いな」
苦笑しながら言うリョウさんの顔を、リズベットは少しの間ジト目で見て……けれど、やがて諦めたよう頷く。
「はぁ……いいわ、作ってやりますとも。ちょっと待ってなさい、30分ね」
「出来るか?」
「まぁ見てなさい」
肩をすくめて、リズベットは防具の制作に映る。先ず露店を開く為のアイテムである、ベンダーズ・カーペットを地面に引き、そのから出て来た、あらかじめ制作モードにしておいた携帯式の簡易炉をみて表示させたウィンドウに幾つかの項目を打ち込むと、鞴を押す。
小さな炉の中が真っ赤に焼けた所に、リズベットはリョウさんが持ち込んだ素材アイテムの中から金属のインゴットを幾つかと、数種のモンスター由来の甲羅や皮を入れていく。アイテムが投入される度、炉の中が色とりどりに瞬き、やがて幻想的な光を放ち始めた……
「……っ」
炉の中の鉄が十二分に赤熱した所で、リズベットはそれを一気にやっとこで引きずりだし……
「フッ!」
カーン!と甲高い音を立てて、金床の上の其れを手に持ったハンマーでたたき始める。真剣に取り出された金属塊だけを見つめるリズベットの瞳の中で、其れ
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