コラボ・クロス作品
戦士達×RoH
Roh×戦士達 《ニ話─買い物にて》
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るなら、そろえる事が出来る装備やアイテムのグレードは格段に跳ね上がる。
「ただし!勿論あくまで立て替えるだけだ。もし、事が上手く行ったなら、その時はちゃんと金は返してもらう。期間は設けねェが、お前が出来る範囲でゆっくりでもちゃんと返せ。出来るな?」
「はいっ!」
きっと其れは、ボクからすれば目玉が飛び出るほどの金額になるのだろう。けれど当然ボクは即座に頷いた。これはあくまでもボクが頼み込んで、リョウさんに無理を押してもらっているのだし、この位の責任は当然だと思った。
「……と、言う訳でだ、先ずはこのおっさんから素材を買う訳だが……なー、エギル、多少まけてくんね?」
「……リョウ、お前狙ってやったな?」
「はっはっは。何の事かねエギルくん」
「?、?」
リョウさんがテーブルにやや乗り出す形でエギルさんに話を振ると、何故かエギルさんは額に手を当てて溜息を吐いた。よく分からず首を傾げているボクの前で、エギルさんは呆れたようにリョウさんを睨む。
「ったくお前は……悪人っぽいぞ」
「冗談、俺は善良だっての」
「ぬかせ。ったく新年早々これか。埋め合わせはしろよ、でなきゃこの先全品50%ONだ」
「げっ、マジかよ……」
「……?」
何やらボクの分からない所で二人には通じる部分が有ったらしく、エギルさんが脅すように言って、リョウさんが苦笑しながら両手を上げたりして居た。
その後、ボクはリョウさんに立て替えてもらって、エギルさんから沢山のアイテムや必要な素材を買う事になるのだが、この買い物の真実をボクはずっと後になって知る事になる。
……実は、エギルさんは攻略組にも参加している上級のプレイヤーで、その傍ら商人プレイヤーとしての実績も上げつつ、かつ、売上で中層プレイヤーへの支援もしていると言う凄い人だったのだ。
そして、そのエギルさんがボクのような子供の中層プレイヤーが上層のプレイヤーに頼みごとや借金をしていると言う事実を、リョウさんはわざとエギルさんに見せつけたのである。
エギルさんとしては、こんなシーンを見せつけられては、ボクに対して、相当の値引きをしない訳にはいかなかったというわけらしくて……。
「おう、ユミル」
「え?」
次の店へ行く時の去り際、エギルさんがボクを呼びとめた。振り向くと、苦笑しながらエギルさんはボクに忠告してくる。
「こいつに付き合わせるならな、何にしろ覚悟はしておいた方が良いぜ。俺達の中でも無茶苦茶な奴の一人だ」
「は、はぁ……」
「おいおい、酷くねぇ?」
苦笑しながらリョウさんは言ったけれど、実際の所、リョウさんが普通のプレイヤーと少し違う人だと言うのはボクも薄々だけれどわかって居た。
……そう言えば、ボクはリョウさんの事は何も知らないな……
「……あの、リョウさん
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