コラボ・クロス作品
戦士達×RoH
Roh×戦士達 《ニ話─買い物にて》
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るまって丸いから転んでもすぐ起き上がるよな」
「どう言う意味で言ってますか!?」
ニヤリと笑った一言にユミルがショックを受けたように言った、はっはっは。と笑いながら歩きだすリョウの後ろを、ユミルが不満げにむ〜む〜言って付いてくる。
其れを問う事は簡単だ。しかし此処に至るまで、ユミルは自分の使い魔に関する情報を、決して自分の口から言いだそうとはしなかった。
深く考え過ぎているのかもしれない。けれどリョウには其れが、その事を話す事自体を避けているように感じたのだ。……だから、今は良い。どちらにせよ、何れは分かる事なのだ、今は今で、目の前の事に集中するべきだろう。
────
「さて、この中のどいつかなんだが、たぶん割と分かりやすい所に……」
「あの、次は、何を買うんですか?」
「ん?あぁ、装飾品だ。少し調整したくてな……」
「?」
調整とはどう言う事なのだろう?と言うか、何を調整するのだろうか?そんな疑問が頭の中に浮かんだけれど、今はとにかくリョウさんに付いて行く事を優先しよう。そんな事を思って、ボクは慣れない鎧のままリョウさんに続いていく。
ボクらが次にやってきたのは、現在の商業プレイヤーが多く集まっているとある階層の、露店街。もう店じまいも近い時間だからか周囲の商人プレイヤー達には《ベンダーズ・カーペット》をしまう姿や、それまで人が居たのだろうと分かる空白が目立っていて、丁度、お祭りが終わる前の、少し物哀しい雰囲気をかもした近所の商店街を思いだしたりする。
そう言えばお父さんやお母さんと行った事は合ったけれど、それ以外の人と、お祭りなんかを回った事は無い。お父さんがいなくなって、学校に行くようになってからは、お祭りその物に余り行く事が無くなってしまった。……ボクはあまりクラスの子達に好かれている方ではなかったから。
「お、居たぞ。こっちだ」
「あっ」
と、ぼーっとしていると少しリョウさんから離れてしまって慌ててボクはその背に追いつく。スタスタと歩くリョウさんの歩幅はボクと比べると大分広いので、少し油断するとすぐに離されてしまう。
そして……
「おう、来たぜハーライン」
「はっはっは!やや遅かったようだね!いやいや構わないよ、真に美しい物を見るためには其れ相応に心の準備と言う物が「いやぁ悪かったなぁ店じまいする直前に」せ、せめて最後まで言わせてくれたまえ……」
「……」
えーっと、何て言うんだろ、こういうの……ボクたちの前にあるカーペットの上には、一人の男性プレイヤーが立っていた。けして大きいとは言えないベンダーズ・カーペットを舞台に見立てたようにして大げさな恭しい礼をしよう……として、リョウさんに出鼻をくじかれてこけかけたような体勢になっているその人は、片方の目に片側だけの眼鏡……モノクルだっけ?
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