コラボ・クロス作品
戦士達×RoH
Roh×戦士達 《ニ話─買い物にて》
[12/19]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ま、お客さんは一人でも多い方がいいのよん」
「だろうな」
笑いながらリョウはその表記にYESを押す。即座にフレンド登録が完了され、ただでさえ多いリョウの連絡先がまた一つ増えた。
「あ、ユミルもね。はい」
「えっ?」
同じように、リズはユミルにもフレンド申請を飛ばす。と、ユミルが妙な反応を見せる。そのウィンドウを見て一瞬、とても不思議そうに目を丸くしたのだ。
『ん?』
「…………!」
しかし其れはそれ程長くは続かず、リョウが内心で首を傾げる間に、ユミルは突然大きく目を見開くと、狼狽えたようにその瞳をふるわせ始めた。その反応で、リョウは何となくの事情を察する。
『成程、な。此奴……』
「今度はもっと似合う装備作るから、贔屓にしてくれると嬉しいわ」
「え、えっ……」
フレンドの申請ウィンドウとリズベットの顔を交互に見比べてから、ユミルは戸惑ったようにリョウの顔を見た。その表情は、今にも泣き出しそうにすら見え、同時に問うていた。即ち、「本当に自分がこれを受けて良いのか」と。
「……受けたいなら受けときな。知り合いは大いに越したことねぇよ」
「う、ぁ、は、はいっ」
言いながら、思わず、と言わんばかりにユミルは震える指でYESを押した。リズベットは満足そうにニコリと笑うと、立ち上がりながら言う。
「オッケー。それじゃ、今度からは私の事は“リズ”って呼んで?いい加減リズベットじゃ長いでしょ?」
「ちげぇねぇ。んじゃ、またなリズ」
「さよなら、リズベットさん」
「ちょっとぉ?ユミル?」
「え?」
リョウとユミルが交互に挨拶する、が、ユミルの言葉を聞いた途端に、リズは不機嫌そうに眉をひそめた。
「リズベットじゃ無くて、リ、ズ!言った直後から忘れない!」
「あ、は、はいリズベッ(ギロッ)じゃ無くてリズ!」
「よろしい」
ふふーん、と笑いながら胸を張る彼女に、リョウは内心苦笑して、肩をすくめる。
『殆ど強制じゃねぇか』
けれどユミルには、これくらい強引な方が良いのかもしれない。そんな風に思って、あえて何も言わなかった。
「えっと、じゃあ……またね、リズ」
「えぇ、またのおこしを。お客様?」
ちょっと気取った調子で、ウィンクをしながらエプロンドレスの端をちょこんとつまんで言うその姿は、彼女の桃色の髪に違わず、とても愛らしく見えた。
────
2024年1月2日21:08
「〜♪」
「…………」
鼻歌を歌いながら歩くリョウの後ろを、ユミルがトコトコ……と言うよりガシャガシャと音を立てて歩く。まだ重装備に慣れないユミルに、けれどもその装備のまま歩かせて居るのはやはり少しでも慣れさせる為と言う部分が大きい。
これまでの彼と比べ、圧倒的に重量のある装備を身に付けたユミルの歩み
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ