コラボ・クロス作品
戦士達×剣聖
剣聖×戦士達 終ノ試練
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面倒臭そうでは有ったのだが……
何故此処までリョウが渋るのかと言うと、簡単なことである。
『うわぁ……やりたくねぇ〜……』
ソレイユが強いのはここに来るまでに分かりきっている。早い話明らかに厄介な相手なので出来れば一対一など避けたかったのだ。
と、二人の前に図ったかのように、数字が表示された。それはまるでカウントダウンと言わんばかりに徐々にその数字を小さくしていく。
──5──
「あの声、ホントに演出好きだなぁ」
──4──
「みたいだな……さて……」
──3──
「どっちがやられても、恨みっこなし。だ」
──2──
「ソレイユさん、殺る気満々っすね」
──1──
「当然だな、何せ……」
──0──
「久々の“しあい”なんだ」
──DUEL!──
「!」
「羅ぁっ!」
中央に紫色の文字が弾けた瞬間、ソレイユが掻き消えた、次の瞬間、リョウが正面に向けて目にもとまらぬ速さで冷裂を振り下ろす。十メートル以上有った筈の距離が、僅か一秒掛からぬ内に詰められ、その瞬間金属のぶつかり合う鈍い音が響いた。
冷裂の刃の部分に、ソレイユのフェニクニスが激突していた。一瞬だけ力が拮抗し、ソレイユが弾くように下がる。
追撃せず、リョウはその場にとどまり下がったソレイユを見た。
今の一瞬で分かった事を、二人の青年は即座に分析する。
『流石に、あの筋力に正面から打ち込んでも無駄だな。力負けるのがオチだ。鍔ぜり合いも……成立しないか。押し潰されてアウトだな。なら……』
『流石にはぇぇ……ありゃ追いかけてっても長物じゃ機動力で不利か?そうすっと……』
『打ち込んできた所を躱して隙を作るか、いなすか流すかしないと、此方の間合いに入れない……だが、此奴がそう簡単に打ち込んでくるとも思えない……』
『あっちの間合いに入れられちゃ面白くねぇ。利点生かして長物の間合いでやりてぇが……まぁそりゃあっちも承知だよな』
『なら……』
『つーことは……』
結論。
『数を打ち込んで隙を作るか』
『打ち込んでくんのを捌いて隙を待つかね』
撃ち合いが、始まった。
ヒュッ!と斬光が閃き、三閃程の斬撃がリョウの方へと殺到するのに対し、リョウは冷裂をその重さを知る者にとっては信じられないようなスピードで小刻みに動かし、それらを捌いて行く。一撃防ぐごとに、ソレイユは必要以上に力を入れて突破しようとする事はせずに、即座に刀を引いて次の一閃を打ち込んでくる。リョウの方はと言うと、それらを目視と経験則から来る勘によって防ぐ防ぐ防ぐ。
右からの横一閃を冷裂の腹で防ぎ、右上からの斬り下ろしを素早く冷裂を動かし、受けて弾き返す。と同時に今度は左下からの斬り上げ。それを、冷裂を打ち降ろすよう
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