暁 〜小説投稿サイト〜
SAO‐戦士達の物語《番外編、コラボ集》
コラボ・クロス作品
戦士達×剣聖
剣聖×戦士達 終ノ試練
[15/19]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
うた。

「んで?終わらせんのにわざわざ返し技なのか?俺が仕掛けなきゃどうする気だよ」
「仕掛けるさ。リョウならな」
「…………」
明らかに確信した瞳で言ったソレイユに、リョウは黙って視線を向けた。ソレイユは続ける。

「この状況で、手を出さずに時間切れを待つほど、お前だって馬鹿じゃない筈だ」
「言うね……まぁ、褒め言葉として受け取っとくけどよ、で、俺はお前に打ち込めば良い訳だ」
「そうだな。そうしてくれれば直ぐに終わらせてやるよ」
「そいつは結構、是非やって見せてほしいとこだ」
苦笑しながら、そんな事を言いつつ、リョウは冷裂を持ち上げた。実際、ソレイユの言うように時間的にも余裕が無い以上、何時までも打ち合っている訳にはいかない。
持った冷裂をゆっくりと振り上げ、リョウは構えを取る。選択するのは、ソードスキルですらない。唯の一撃。
恐らくだが、ソレイユの今構えているのは、今まで同様彼自身の技術によって撃ち出されるそれ。ならば、ソードスキルを選択するのは愚策だと思えた。

実際、これまでソレイユがこの闘気を発してから、一度もリョウはスキルを使っていない。一瞬でも、システムに頼って体を拘束されるのは絶対に彼の前ではお断りだったし、それをさせるだけの精神的余裕が、ソレイユとのラッシュの中に一切無かったからでもある。
しかし、スキルを使わないこれにも、不安は間違いなくあった。

『追いついて行けるかね……俺で……』
恐らくは、次にソレイユが放つのはソレイユ自身の全てを持って撃ちだしてくる本気の返し(カウンター)。此処まで戦闘してきた中で、少なくとも武器を振るう者としての積み重ねてきた時間や経験に置いて、間違いなくソレイユは自分に勝っていると言う確信が、リョウにはあった。悔しいが、単純な技術や体の使い方では、間違いなくソレイユは自分の上を言っているだろう。だからこそ、はたして互いの全てを掛けると言う意味での一撃勝負で、自分がソレイユに勝てるかと言われれば、その結果に対してリョウは自信を持って自分の勝利を宣言することは到底出来なかった。だが……

『んなこと言ったって、この状況のまま居た所で意味もねぇ……』
このまま唯突っ立っていてそのまま時間切れを起こせば、それこそ元も子も無い事になってしまうのだ。仕掛ける以外にリョウに選択肢は無かった。

「意外と質悪ぃよな、お前」
「何の事かさっぱり分からないな」
「んにゃろう」
苦笑して言ったリョウにソレイユはしれっとした様子で返した。それを聞いて、リョウはニヤリと笑う。
振り上げた冷裂が、周囲で揺らめく炎のオレンジ色を反射して、赤く光った。

「吸ぅ……吐ぁ……」
ゆっくりと息を吸い込み……吐く。眼前で起こる出来事だけに全ての意識を集中させ、それ以外を意識の外に追
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ