コラボ・クロス作品
戦士達×剣聖
剣聖×戦士達 終ノ試練
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れる。それをリョウは引き戻し、刃がソレイユとリョウの間に入った冷裂を左上に向けて振りあげることで受け止め、同時に弾く。しかし当然それはソレイユにしてみれば布石。左逆手に持った刀《ザ・ネームレス》を下方から上方へと薙ぐように振るう。
それを、リョウは振りあげた冷裂の柄を前に押し出すことで防ぐ。互いの距離が近くなり、殆ど鍔競り合いのような距離。
「へっ」
「……」
リョウが二ヤリと笑い、ソレイユが微笑む。と同時に、リョウがソレイユを押しき……るより前にソレイユが自ら後方に飛び、その衝撃は空を斬る。
「っ!」
「っと!」
押しきろうとした力が空を斬ったことで、無駄に体を前傾形にしてしまったリョウに、すかさずソレイユは走り込む。
左右二本を目にもとまらぬスピードで入れ替え、瞬間で距離を詰めると自身の左半身を見せつつ左手に持った長刀と右手の刀を同時に突き出す。リョウはというと体を右に(ソレイユから見ると左)に傾け、刀の突きを躱す姿勢を整えつつ即座に冷裂の柄を振り上げ、フェニクニスを弾き上げると同時に柄でソレイユを打ち据えようとするが、気付いた。
「やべっ!?」
「……せぁっ」
ソレイユは弾きあげられた際の衝撃に逆らわず、先程まで左半身をリョウに見せる形だった体勢を、巧みな足さばきと重心移動によって右半身を見せる形に入れ替えていたのだ。これにより、柄は空を叩く。と同時に、射程の伸びた右手の刀の突きがリョウに迫る。
しかも、右腕をリョウに見せる形で腕を思い切り伸ばしたことで、ソレイユから見て左に体勢を傾けていたリョウに対して、刀が追いかけるように軌道を変える。柄でカウンターを出したつもりが、それに更にカウンターを返された訳だ。
左眼に向かって迫る刀の切っ先を前に、リョウは咄嗟に顔を限界まで右に逸らす。刀がリョウ頬を少しだけ斬り、止まった。
と、柄を振りあげたことで振りあがっていた冷裂の刃の方を、リョウは一気に振り下ろす。ソレイユはそれを見越していたのだろう。おそらくは全力でバックステップを取ったが、リョウは振り下ろしつつも遠心力を利用して手の中で冷裂の柄を伸ばし、そのリーチを延ばす。結果として、冷裂はコートの裾をほんの少しだけ斬った。
此処まで、戦闘再開から七秒。
「ちょ、お前カウンターにカウンターとかありかよ!?」
「生憎、返しは俺の得意分野でな。言ってみれば、槍の突きみたいなもんだ」
即ち、それ以外の全ての技がその技の為の布石であると言う事。ソレイユにとって返し技は、まさしくしてそれだ。
「どんな状況だろうと、どんな力だろうと、どんな技だろうと絶対に返す剣。それが、“わたし”の剣の心情なんでね」
「そいつは怖ぇな……」
二ヤリと笑って、リョウが答えた。それは単に楽しさ故か、あるいは、余
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