コラボ・クロス作品
戦士達×剣聖
剣聖×戦士達 二ノ試練
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機から、攻撃までのアルゴリズムが切り替わるのが遅れた。ほんのコンマ一秒程度のラグ。
その瞬間に、彼等の視界からソレイユの姿が掻き消えた。
と思った時には、彼の正面、直線状の位置にいた十匹程度のMobの動きがまるでフリーズしたように止まる。それらの間を駆け抜けた一筋の銀閃を。運が良い者は見ることが出来たかもしれない。
まぁ実際の所、彼等の間を駆け抜ける間にソレイユは七閃程斬撃を放っているのだが。
彼が駆け抜けた後に居た者たちが、パパパパパパパンッ!と軽い音を立ててあっという間にポリゴン片となって掻き消える。
と、それが見えた頃には、既に駆け抜けた先に居た一体が体を真っ二つに斬り裂かれて爆散している。しかし流石にこれ以上はやらせぬと言いたいのか、刀を振り切ったソレイユの横にいた槍装備の若い男のMobが、槍を突きこむ。
槍の穂先がソレイユの刀と重なった。と、思った時には既に、彼の体はわき腹から肩までをバッサリと斬り裂かれていた。爆散。ソレイユの後ろに居た表のような顔の獣人が大ぶりな剣を振り上げ、降ろし、降ろしきると同時に何時斬られたのかも分からぬ内に体を縦一閃。爆散。ハンマーを持ったオークが、横薙ぎにソレイユに向かってそれを振ろうとして、振ったハンマーがすっぽ抜け、吹き飛んで味方を直撃した。ハンマーを振り切った体勢で膝をついたオークの体には、首から上が無かった。爆散。バトルアックスを手に飛びかかったリザードマンが、着地寸前に空中で肩から下と上が泣き別れ。ボトリと音を立てて落ちる。爆散。
──ヒィン──
再び、鳥の鳴くような澄んだ響きが大気を揺らし……
ソレイユの周囲にいたMob達が一斉に爆散する。
「懐かしいなぁ……難易度は“あれ”ほどではないけど……」
何しろ、今回は唯倒すだけで良い。護衛では無いのでその分楽だ。それに、相方の実力の程はわからないが今回は15000対2である。あの時よりも相手は少ない。まぁ、最悪の場合もあり得なく無いが……何となく、それは無いような気がしていた。
『でもまぁ、遊んでいる暇がある訳じゃない……』
何しろ既に遅刻しているのだ。これ以上遅れるような事は絶対にあってはならない。流石にもしも時間切れなど起こして五時間遅刻等と言う事になれば、寂しがり屋であまえんぼうな彼女のことだ、間違いなく泣きつかれる。それは……困る。非常に困る。
「う……」
「はぁ……」
一瞬、彼女の泣き顔を想像してしまい、溜息を吐くと同時にやってしまった感がいまさらになって襲ってきた。最愛の人の涙ほど、みたくないものはない。こうなったら真面目に本気でも出すか?と心の中で自問し、その意見は却下する。こういった場合、最悪の状況を想定しておいた方がいいからである。ソレイユはもう一本の刀に伸ばしかけていた手をひ
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