コラボ・クロス作品
戦士達×剣聖
剣聖×戦士達 一ノ試練
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を向き、リョウは言う。
「ここを抜けろってか……」
「らしいな。さて、どうすっかね……」
「勘でよくね?」
ニヤリと笑って聞いた
「時間があるならそれも楽しいと思うんだけど……今回はその意見は却下だ」
そう言って、ソレイユは柱の周りを探索し始める。ふーむ、とリョウも息をついてのんびりとその中に歩きだした。
周囲を見渡せども、壁壁壁。一応燭台が付いては居る物の、そこから発される灯りはけして明るいとは言い難い。しかしふと地面を見ると、それとはまた別の物が目に入った。
「なんだこりゃ」
そこには大量の人間の頭蓋骨や、その他の人体の骨が所々に落ちていると言う光景が有った。まぁ、それだけならば特にこの手のダンジョンでは珍しい事で無いのだが、リョウが疑問の声を上げたのはそこでは無い。その中に一つだけ、牛の頭蓋骨のような物が有ったのだ。それを眺めていると、柱に近づいて居たソレイユが声を上げた。
「手掛かりゲット♪」
「お?早いな、なんだなんだ」
リョウが駆け寄ると、ソレイユは柱の一点を指差した。
「これ、なんだか知ってるか?」
「こりゃあ……」
ソレイユが指差した柱の一部には、絵が彫り込まれていた。二人の人影のような物が、かなり密接して描かれている。よくよく見てみると、片方は頭が人間の物ではなく、もう片方は何やら短剣のような物を持っているように見える。
「あれだろ?ミノタウロスと、英雄テセウス……だっけか?のバトルシーン」
「正解。その伝説についてどのくらい知ってる?」
ソレイユの言葉に少し考えて、リョウは答えた。
「えっと、確かテセウスの親父が王様で、なんか、戦争に負けたかなんかでミノタウロスの居るラビリントスに七人だか八人だか生贄を送んなきゃなんなかったと。で、それにキレたテセウスがミノタウロスを退治するために自分から生贄に志願してタウロスを倒す……みてぇな話しだろ?」
「大雑把だけど、大体あってる」
苦笑しながら言ったソレイユに、リョウは首をかしげて尋ねる。
「つーことは何か?この迷宮が、ラビリントスだっていいてぇのか?」
「まぁ、そうだな」
「けどよ、それが分かっても脱出方なんてわからねぇだろ?」
「いや、そうでもないさ。実際、テセウスはラビリントスから脱出してるんだよ」
そう言うと、ソレイユは少し屈んで柱の下に手を伸ばす。
「これを使ってな」
「……あぁー」
ソレイユが掴んで持ち上げたそれは、長く赤い、一本の糸だった。それは中央の通路へと続いている。
そう、単純な話、英雄テセウスは、長い麻の糸を垂らしながら進むことで、ミノタウロスを倒した後、帰り道が分かるようにしておいたのだ。
つまりこの糸は、ミノタウロスが倒れたその場所と、出口、もとい、迷宮の入口をつないでい
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