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SAO‐戦士達の物語《番外編、コラボ集》
コラボ・クロス作品
戦士達×剣聖
剣聖×戦士達 プロローグ
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間が六十倍に引き延ばされて流れます。具体的には、現実世界での一秒が、この世界では六十秒に、一分が一時間になるのですよ]
「っつーことは……」
リョウが呟くと、声は嬉しそうに言った。

[はい!その表示は、あなた方二人が乗る列車、山手線、外回り内回りの列車が、上野駅に到達するまでの残り時間を示している訳です!そしてそれは、貴方方にとっては言わば……]
「タイムリミット、ってことだねー」
青年の言葉に、天井から華やかなファンファーレが流れた。煩い。

[その通り!ちなみに、現実世界での貴方方は、今は山手線の車内で爆睡している状態です!言わば、此処は夢の世界と言う事になる訳ですね。何となく楽しそうな響きですが……もし15時間が経過した時点でクリア出来ていなかった場合や、この世界でゲームオーバーになった場合は、列車が上野を通過してから更に五時間は寝ていただきますのでそのつもりで!]
「げっ……」
「それは流石に不味いなー……」
その宣告は、流石に二人の精神を揺るがしたようだった。五時間も遅れれば、まず間違いなく自分達の相手は待ちぼうけだ。それは流石に……困る。

[ルールはOKですか!?では最後に、貴方方のステータスですが、容姿、装備、スキルはSAOに居たころの終了時の物。ステータスはALOの物とさせていただきました!その素晴らしい能力を駆使して、是非この先に有る四つの試練をクリアしてくださいね!他に質問はございますか!?]
「一つだけいーい?」
[はい!何でしょう!?剣聖殿!]
剣聖と呼ばれた青年が左手の人差し指を立てながら天井に向かって声を投げかけた。

「あんたの目的が見えないんだよねー。しかも、SAO時代のおれの通り名を知っているあんたは何者だ?」
[…………]
「そーいやそうだな……」
二人の言葉に、声は再び少しのあいだ黙りこむと、言った。

[昔、かの天才は言いました。私はこの世界を、観賞するためのみの為に作ったと]
「「…………」」
その言葉に、リョウは黙り込み、青年は呆れたように溜息を吐く。声の言う“天才”が誰であるか、彼等はよく知っていたからだ。

[私達もまた、然りなのですよ。今この状況は、私達が観賞するためだけに有る……この状況こそが、私達の望みなのです]
「そりゃまたご勝手なことで」
呆れたようなリョウの声に、声は苦笑したように言った。

[ははは。まぁ、かの天才と違い、私達は命を奪う訳では有りません。まぁ、貴方方の恋人さんや幼馴染さんの悲しみや怒りや心配は賭け金になっていますが、それがどうなるかは貴方方次第でしょう?]
「悪趣味だな」
呆れたような青年の言葉にも声は揺らぐことはなく。声は続ける。

[何を言おうとも状況は変わりませんよ。それでは、剣聖殿、ジン殿……]

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