コラボ・クロス作品
戦士達×剣聖
剣聖×戦士達 プロローグ
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う。しかして、そんな失敗が、ある同じようで別の世界の、全く別の場所で、同じような失敗をしたものが居たりすると……ほんの小さな奇跡を、引き起こしてしまう事もある。
例えば、そう……世界が、交差したりすることも、ある。
これは、とある世界達の物語。
剣の頂に立つ青年と、
力の頂に立つ青年との世界が、
ある共通の元に奇跡を持って交わった。
そんな、ある春の日の、物語。
────
「間に合えぇ!」
全力疾走。
今の涼人程、その言葉が似合う人物もなかなか珍しいだろう……此処は池袋駅。涼人は今、東武東上線の改札を出て、池袋駅の東口の方へと人の間を縫って駆け抜けていた。社会的にはまったくもって非常識極まりないが、そうも言って居られない。
少しは知ると、JR線のホームに続く改札が見える。その改札に電子マネーカードを一瞬で認識させつつ走り抜けると、目の前に見えた改札御一気に駆け抜ける。目指すは七番線、山手線外回り(上野方面行き)のホームだ。
駆け上がったホームには、既に電車が控えており、発射のベルが鳴り始める。涼人は更にスピードを上げ……
「間に合えマジで頼むからァァァ!!」
頼むって誰にだ?誰かにだ。
しかし一気に走った甲斐あってか、なんとかドアが閉まる前に車内に駆け込む事に成功する。安心して息を吐いた、途端に……
『「はぃ、お客様駆け込み乗車はおやめください」』
少し怒ったような声で、軽くなまった感じの駅員さんの声が聞こえた。周囲に座る老人たちや妙齢の女性の苦笑気味の視線に、涼人は頭を掻いて内心で駅員さんに謝罪しつつ端の席に座る。前方の席の天井には、スカイ・エンゼル社と書かれた広告が見えた。
「ふぅ……」
なんとか間に合った……と言っても、既にどうあがいても遅刻は避けられないだろう状態にはなってしまっていた。携帯で連絡しようと思ったが、急いで出かけたことで家の自分の部屋に忘れて来てしまった事に気が付いたのは先程の事だ。壁について居る液晶画面に表示されている時間を見るに、まず間違いなく十分は遅れてしまうだろう。彼女に何を言われるやら……
「やれやれ、なんだなんだ今日はよぉ……」
辟易とした様子でリョウは頬を掻いた。なんとも前途多難なの事だ。……まぁとは言え、これから16分程はこのまま座っている以外することも無い。少々暇つぶしが欲しい所だが、仕方ないだろう。と……その瞬間だった。
──グラリ──
「っ……!?」
突然、体を強烈な眠気が襲った。全身が一気にけだるくなり、今すぐにも眠ってしまいそうなほどに眠くなる。
否応なしに瞼が下がって行く。
『ちょま……』
リョウは必死に抵抗しようとする。ここでぐっすり眠ってしまおうものなら間違いなく上野駅を寝過ごす自信が有る。い
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