コラボ・クロス作品
戦士達×ツインズ
おまけ!その二
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思ったり」
「…………」
「まぁ他にもマーブルさんが溜息ついてたからとか、やたら質問が個人に向かってるように聞こえたからってのももちろんありますけど……まぁ、全部俺の勝手な憶測なんで。明確な事は話さなくて良いっすよ。話されると其方の信用にもかかわりそうですし……」
茫然とした様子のマーブルに、リョウは軽い調子でそんな事を述べ立てると、テキストデータを発生させる。
「まぁ情報ってもクエストの話なんで……」
「ち、ちょっと待って!」
「はい?」
そこにクエストについての発生場所などを書こうとしたリョウはしかし、それまで付いて来れていなかったマーブルが我を取り戻したようにリョウを止める。
「私の提案をOKしてくれたって言うのなら、こ、これはあくまでも取引でしょう?そちら側の要求が有るなら先に言ってもらえないと私としてもその情報を受け取ることは出来ないわ……」
「あぁ。勿論。こっちからもそれなりにデカイ要求をさせてもらいますよ?」
直後、待ってましたと言わんばかりにニヤリと笑ったリョウを見て、マーブルは緊張の度合いを上げる。
この世界で気前がよすぎる話や、美味い話には必ず裏が有るのが定石だ。それがたとえ、高々食材の情報であったとしても、美味い食材であるのなら、少なくともこの世界に置いては情報にそれなり以上の価値はあるのだから。
「ただ、結構そっちにとっても損害になりますけど、良いっすか?」
「それは、言ってもらってからでないと、なんとも返しようが無いわ」
彼女としては、色々思う所あり、ある程度は彼の要求を受け入れる用意があったが、どうにもこの青年の怪しげな、何かを企むような笑みを見ていると背筋に冷や汗が流れるような感覚がする。
予想の、斜め上を行く要求が来そうな気がしてならない。
「んじゃあ……」
そしてマーブルの予想どおり……その要求は彼女の斜め上を行っていた。
「さっきのタルトの、レシピください」
「…………」
「っはは!マーブルさんもそんな顔するんすね」
ぽかんと、言っている意味が分からないとばかりに口を開けるマーブルを見て、リョウは面白い物を見たとばかりにケラケラと笑う。
「いやぁ、滅茶苦茶美味かったんで……知り合いに毎日でも作ってもらおうかと。けど、つーことはそれ以上に美味いもんないと、俺が此処に来る理由無くなっちまうんっすよね……大食いのお客一人の損失。結構でかいと思いません?」
「ふふふっ……!」
マーブルは、思わず笑っていた。此処まで自然に人の思いもよらぬ所を突いてくるとは思わなかった。
本気なのか、あるいは間抜けて見せているだけか。本意の図れぬ得体のしれない青年だと、マーブルはリョウへの評価を新たにする
これまでは少し不思議な。だったが、これは最早“変な”の部類だろう
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