第五話 コンタクト
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が、摩周は驚きもせず「またかぁ」という顔で大あくびした。
『あの人を殺しましたね?』
武井の言葉が何度も何度も、百香の胸を突き刺す。
どんなに打ち消そうとしても無駄だった。
テレポーテーション…
この能力を制御できなければ、また誰かを殺すかも知れない。
やはり、このままではいけない。
武井は、力の使い方を教えると言っていた。
力を自由に操るコツのようなものがあるのだろうか。
だとすれば、それをなんとしてでも習得しなければ…。
彼はこうも言っていた。もうひとりの仲間に会わせると…。
同じ能力を持つ人がまだいるということか。
母も能力者だった。
ということは、この能力は遺伝によって
太古の昔から受け継がれるものなのだろうか。
それとも、訓練をすれば誰もが目覚める能力なのだろうか。
超能力者。人口の0.00001%、日本だと10人ぐらいの人が、
何かしらの超能力を持つエスパー、サイキックだと聞いたことがある。
この力をインド・ヨガの領域ではシッディと呼び、仏教では神通力の呼ぶ。
たとえば、人の心が読めるテレパシー。
心の中に浮かんだものを念写するソートグラフィー。
手を触れずに物を動かすサイコキネシス。
超能力捜査官が使うのはクレアヴォヤンス(透視)やリモートビューイング(千里眼)。
地震や危険を予知するプレコグニション。
そして、瞬間移動、テレポーテーション。
もし、自分自身を瞬間移動させることができれば便利だろうな。
いわゆる「どこでもドア」だ。お金がなくても世界中旅行ができる。
他人や物体を瞬間移動させることができれば、
人助けや危険回避に使って英雄にもなれる。
いや、悪事に使っている人もいるかも知れない。
銀行の金庫や人の家に侵入して…
と思ったその時である。
視野のど真ん中へなんの前触れもなく突如、男が侵入してきた。
ほかでもない、武井であった…。
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