機動戦艦ナデシコ
1294話
[5/5]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
。……ただ、ここが格納庫だというのを考えてかストローで吸うようになっている奴だ。
「悪いな」
受け取り、ストローに口を付けると、口の中にスポーツ飲料特有の甘みが広がる。
「で?」
双胴艦についての事を促され、少し考える。
「そうだな……エステバリスで直接ディストーションフィールドを破るってのは、無理とは言わないけど、かなり難しいと思う」
「ちっ、やっぱりか。お前の機体でもビームマシンガンは全く効果がなかったからな」
「ビームサーベルも、な」
一応ビームマシンガン以外にビームサーベルも試してみた。
だが、ディストーションフィールドに触れると、当然のようにビームサーベルの刀身も曲がってしまう。
どうしてもビームサーベルで攻撃をしたければ、ディストーションフィールドの内側に入り込む必要がある。
それこそ、システムXNとかを使って。
「そっかぁ。……そうなると、暫くあの双胴艦が出て来たらアクセルに任せるしかないのかぁ……」
「自分で自分のやるべき事をやれば、それは即ち生への道筋よ」
「……まだハードボイルドぶりっこしてるんだ」
ヒカルとイズミのやり取りを聞きつつ、テンカワとヤマダもこっちへと近づいてくる。
武器の攻撃力が高ければ、一気にフィールドを貫通したりも出来るんだけどな。
そんな風に考えていると、不意に艦内放送が聞こえてきた。
『ナデシコはこれより、火星へ降下します。地上で待ち構えているだろう後詰めを撃破する為にグラビティブラストを使用するので少し揺れますが、問題ありません』
「メグミ!」
恋人の声に、ヤマダが嬉しそうに叫ぶ声が聞こえてくる。
それを聞きながら、コミュニケを使ってナデシコの外の映像を映し出す。
「キラキラ光ってるけど……あれって何?」
「ああ、あれはナノマシンだよ。あのナノマシンのおかげで火星に移住出来るようになったんだ」
「へぇ、詳しいねぇ」
ヒカルとテンカワのやり取りを聞きながら、微妙に嫌な気分になる。
……どうしてもナノマシンってあまり好きになれないんだよな。
俺のそんな思いとは裏腹に、ナデシコは火星にグラビティブラストを撃ってから降下に成功するのだった。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ