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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第十二話 信頼の昼
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できる。
まだ、納得のいかない私に彼……アマネは、淡々と語ってくれた。
《それにマスターは、少し分かりづらいかもしれませんが、あなた様のことを信頼しています》
「信頼?」
私の問いにアマネはええ、と答えてから続ける。
《昨晩の一件で、マスターはあなた様がどういう人かを知りました。 あなた様は大変責任感が強く、そして優しい。 それこそ、自分自身の心を押し殺してまで母親に従い、悪事に手を染めるほどに》
「……」
昨晩の一件とは、私が黒鐘の抱えているものを暴かれたあの尋問のこと。
今でもあのことを思い出すと、少しだけ彼のことが怖く思えてしまう。
だけど、あのあとの彼を見て、彼の言葉を聞いて、彼は決して悪い人じゃないんだって知った。
そんな彼は逆に、私がどういう人間なのかを私を見て、私の言葉を聞いて理解したんだ。
敵とか味方とか関係なくて、一人の人間として見てくれたんだと思う。
それは嬉しいような、恥ずかしいような……。
《それに、マスターは嬉しいのかもしれません》
「嬉しい……何が?」
《事情があるとは言え、誰かと一緒に暮らしていると言うこの状況が、嬉しいのかもと思いまして》
アマネは嬉しそうに弾んだ声で語る。
彼が喜んでいるのだと。
私なんかと一緒にいるのが、嬉しいことだって。
「でも、私は敵なんだよ? 裏切るかもしれない、逃げるかも知れないのに……嬉しいなんて」
《だとしても、です。 昨晩お話ししましたが、マスターは現在、家族と共に過ごせる状況ではありません。 ましてや両親はお亡くなりになってる。 この一人暮らしだって彼自身、自覚はしていないでしょうが、心のどこかでは家族のように誰かと過ごしたい感情が……寂しさがあったと思います》
それは昨日教えてもらった、彼の抱える孤独。
五年前に起こった悲劇が生んだ、彼の今。
一人でなんでもしないといけなかった。
だから一人で努力したんだと思う。
アマネと言うデバイスがいても、人の支えがないのなら変わらない。
彼は一人、ずっとずっと孤独に耐えてきたんだ。
私と言う存在は、そんな彼の孤独を埋めている……のかな。
それはそのまま、彼が私のことを必要としていることに繋がるわけで、
《フェイト様も、嬉しいのではないですか?》
「え……」
私が思っていたことを突かれて驚いたけど、素直に頷いた。
そうだ、私は嬉しいんだ。
彼と過ごしている、この時間が。
「私も、家族に甘えたいから、黒鐘といるの……嬉しい、かも」
《左様ですか》
「で、でも、黒鐘には内緒だよ!? 絶対、絶対言わな
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