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Blue Rose
第六話 声も身体もその一

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                 第六話  声も身体も
 優花は登校してだ、龍馬に笑顔で姉のことを話した。
「昨日はもうね」
「お酒をか」
「飲まなかったんだ」
「優子さん確かに酒好きだけれどな」 
 それでもとだ、龍馬も真面目な顔で話した。
「それでも最近御前の話を聞いてるとな」
「うん、飲み過ぎだったよね」
「幾ら何でも毎日ウイスキーとかボトル二本はな」
「どう考えてもね」
「それだけ連日飲んでたらな」
 それこそというのだ。
「すぐにな」
「身体壊すね」
「実際にそろそろ止めていないとな」
「危なかったっていうんだね」
「そうじゃないか?」
 こう優花に言うのだった。
「丁度いい頃合だったな」
「そうなんだね」
「ああ、ただ優子さんって健康に気を使う方だろ」
「何しろお医者さんだし」
「その優子さんがな」 
 そうした無茶な飲み方をするのは、というにおだ。
「ちょっとな」
「何かあったって思うんだね」
「そうだろ」
 首をやや傾げさせての言葉だった。
「何かないとな」
「姉さんもね」
「そこまで飲まないしな」
「やっぱりそうだよね」
「ああ」
 龍馬は考える顔になっていた、そのうえでの返事だ。
「あの人だってな」
「姉さんお酒は楽しくが信条でね」
「優子さん楽しんで飲んでなかっただろ」
「何かを忘れるみたいだったよ」
「それじゃあな」
「やっぱりだね」
「何かあったな」 
 こう予想を述べる龍馬だった。
「やっぱり、それでな」
「その何かがだね」
「解決してな」 
 それでというのだ。
「飲まなくなったんだろうな」
「昨日から」
「それで今朝は明るくか」
「晴れやかな顔で病院に行ったよ」
「だったら余計にだな」
「解決したんだね」
「ああ、どういった事情か知らないけれどな」
 龍馬は優花のその顔を見つつ話していった。
「それでもな」
「今は、だね」
「優子さんは解決したな」
「みたいだね」
「あの人はな」
 優子のことをだ、龍馬はさらに言った。
「前向きなんだよな」
「何についてもね」
「努力する人なんだな」
「努力?」
「そうだろ、難しい状況でもな」
 それでもというのだ。
「前向きに進むだろ」
「それがなんだ」
「努力だろ」
 こう優子に話すのだった。
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