暁 〜小説投稿サイト〜
一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第二章―リンクス―
第15話?鏡血花
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て攻撃して!?多分ソラがさっき使ったソードスキルで鎧を砕けると思うから!」
「うん!?わかった!?そういえばユウ兄ちゃん!」
「何!?」
「ソードスキルで攻撃したら、ドラゴンからこんなの出たんだけど!」
?そう言って、ソラは走りながら上着のポケットからキラキラ光るものを取り出して、僕の方に突き出してくる。曲刀を右脇に挟み、左手で受け取る。
?見た目は黒というよりも鋼灰色で、いかにも削って取り出したように不規則な六角形だ。また、削れている部分からさらさらと出ている粉末は赤い――まるで、血のように。
?タップして詳細の書かれたウインドウを表示する。《ヘマタイト・インゴット》と確かに書かれてあった――僕が探していた鉱石が、今僕の手のなかにあった。
?どうやらヘマタイト・インゴットの正体は、この龍が身を護るためにまとっていた鎧のことだったらしい。部位破壊をしていけば、もっとたくさんゲットできるかもしれない。
?そこまで考察したところで、ドラゴンの炎が止む。僕はソラにヘマタイト・インゴットを返してから、走る足を止めて曲刀を握る。
「よしっ、じゃあソラ。最初と同じように防御に専念して、もし攻撃できるなら、できる限り一ヶ所を集中的に。オーケー?」
「オッケー!」
「じゃあ、気をつけてね」
?僕はそう言って軽くソラの背中を叩いたあと、ドラゴンに向かって走り出す。曲刀の刀身を後ろに向けて持つのではなく、いつでも攻撃できるように刀身を地面に引きずりながら近づいていく。
?ドラゴンは僕の方を見て鋭く咆哮したあと、頭部に生えている鋭利な角で突き刺そうと頭突きのようにして突っ込んできた。高さが三メートルは優に越える巨体が猛烈なスピードで向かってくる。
?僕はギリギリまで引き付けてから、左腕を精一杯引き絞り、刀身に黄色の輝きを宿す。次の瞬間には、背中にジェットが付いたかのように体が高速で動いていた。
?つい最近覚えたばかりの曲刀ソードスキル《フェル・クレセント》。一秒満たない間に射程内の数メートル先まで移動しながら攻撃する突進技。その速度はリーバーよりも数段に速い。
?一筋の流星のような一撃がドラゴンの右前足に直撃する。バキャア!?と粉砕音がして、ドラゴンが唸り声をあげながらバランスを崩して転倒する。龍のHPゲージは二割弱削れた。
?足元に落ちている鉱石を一つ残らず回収してから、転倒している今のうちに、と転んだことで目の前にある背中に三回連続でソードスキルを叩き込む。僕とは反対の方向からソードスキル特有のライトエフェクトが発生していた。
?さらに二つの粉砕音がなるころに、ようやくドラゴンは立ち上がる。鎧が残っているのは、あと尻尾と頭部の二ヶ所。ドラゴンのHPゲージは二本から一本になり、その最後のゲージですら八割ほどになっている。そして、僕のHPゲージ
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