6部分:第六章
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第六章
「容赦なく」
「そうじゃ。容赦なくじゃ」
「やっぱりこうなるんですね」
話が全てわかったあらためて呆れた言葉を出す小田切君だった。
「これから古都まで破壊と殺戮の嵐ですか」
「ゴミ掃除じゃ」
この場合のゴミとは博士が嫌いな存在のことである。
「ゴミ掃除をしながら進んでいくのじゃよ」
「破壊と殺戮ですよね」
小田切君が言うことは普通の考えにおいての言葉である。
「それって」
「破壊なくして創造はない」
これ自体はインド神話の考えである。インドでは創造、調和、破壊のサイクルが極めて重要な要素となっている。これはそのままインド哲学の思想にもなっている。輪廻にもなる極めて重要な思想なのだ。
「そしてわしは破壊者なのじゃよ」
「破壊するだけだよな」
「創造なんて発想の時点でないよね」
ライゾウもタロも既に長い付き合いなので博士のことがよくわかってきていた。
「そんなのな。全然な」
「破壊と殺戮が趣味だし」
「でははじまったぞ」
博士はそんな彼等の言葉は全く聞いてはいなかった。マスコット達は一斉に進軍をはじめていた。
「ナラッ、ナラッ」
「行くのじゃ○んとくんよ」
「本当に伏字の意味ないですね」
小田切君は今の博士の言葉にも突っ込まざるを得なかった。
「今の言葉って」
「わしは構わん。見るのじゃ」
早速であった。
「たまたま通り掛ったチンピラがおるじゃろ」
「ええ、いますね」
実際にマスコット達の進軍の前に十人程度ガラの悪い若者達がいた。よく成人漫画等にッ出て来るモラルも何もなさそうな連中である。彼等はよせばいいのにマスコット達の進軍に対してガンを飛ばしながら歩み寄ってきたのであった。
「まずはあの連中ですか」
「まあ最初はあの連中じゃな」
博士はまるで小石を転がすように小田切君に答えた。
「見てみるのじゃよ」
「とんでもないことになるんですね」
小田切君はそれだけはわかった。そして今若者達がマスコットの前に出て来ると。早速マスコットの一体が若者達に対して両手を肩の高さで前に出してきたのだった。
「何だ、こいつ」
「あの気持ち悪いマスコットじゃねえか」
彼等から見てもやはりそうだった。
「こんなのがこんなにぞろぞろとよ」
「キモイんだよ」
「どけどけ」
「ナラッ」
だがそんな彼等に対してマスコットはその肩の高さに掲げた両腕の十本の指から何かを放ってきた。何とそれはマシンガンであった。
「ぐわああああああああああああっ!」
いきなり一人がそのマシンガンで蜂の巣にされてしまった。しかもそれだけではなかった。
「ナラッ」
「ナラッ」
一体は右腕の指を飛ばして手裏剣にして別の若者の喉を貫いた。他の一体は左手の小指から指の背のところに刃を
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