アインクラッド編
第七話本質
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限ループだ。二人とも自覚がないんだからな」
「そ…それは…」
そんなこんなで夜は更けていきサイガのみが起きていた。
(さて罠をどうするかな……)
他愛のない事を考えていると、サイガは突然吹き荒れるような殺意を背後から感じ、反射のごとく横に飛んだ。
その刹那、サイガの首があった位置をダガーが振り抜いた。
「…おっと、一応聞いとくけど間違ってそのオモチャを振ったのかな?」
暗闇に向かって言葉を発する。
「Wow…今のを避けるか…殺すつもりで振ったんだがな」
「なるほど、イカれ具合は良く分かった」
「HaHa、俺の名は《Poh》だ、殺す予定だったがお前、俺と組まないか?」
「あいにく、人間をやめるつもりはないんでね」
暗がりから出てきたのは絶妙なイントネーションで喋る“黒ポンチョ”の男。その言葉にはどこか心を許してしまうような
力があった。
(…こいつ…恐ろしく強い………更に人を殺すのに躊躇がないと来ている……!)
「そんなに恐ろしい顔で見るなよ、殺気がだだ漏れだぜ。攻略組《サイガ》」
「俺って有名人か」
「ターゲットは把握しておかないとな」
「大人しく帰るつもりはないと?」
「Ofcouse 皆殺しだ」
そう言うとPohは殺意全開でサイガに斬りかかってきた。
「まあそうなるよな」
Pohは即座に距離を詰めると首ではなく右手を落としにかかった。理由は、ウインドウを出させない為に。
サイガは、右腕を切り落とさんとばかりに迫って来る刃を下からはね上げ、ダガーは宙を舞った。
直後に刃を切り返し、獲物を手放した右腕を切断した。
「…Wow…今日は驚きが絶えないな」
「そう易々と殺される気はない」
もちろんダガーで先制攻撃なんかされてしまったら両手剣は間に合うはずもない。Pohは素手での対処を予想していた。
が、帰ってきた結果は【後出しの両手剣ソードスキルでダガーを弾かれ腕まで落とされる】という現実。
「どうやら何かしらのタネがあるみたいだな。正攻法では勝てないようだ、『正攻法』ではな」
Pohのニタニタした笑みからサイガにはゆうに予想がついた。
生まれた感情は怒り。
サイガは怒りの中に冷静を保ち警告した。
「そこの三人に手を出すなら
……ログアウトしてもらうぞ」
サイガの無意識のうちに出たPohの殺気
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