第2章:埋もれし過去の産物
第40話「助けたいから」
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分に泣け。....泣いて、いいぞ。」
「ぅ..うう...うああああああああああああああん!!!!」
僕の胸に顔をうずめるように、シュネーは泣き崩れた。
「寂しかった!苦しかった!ずっと...ずっとずっと、ムートがいなくて...私は...私は....!ああああ...!ああああああ...!」
「........。」
僕はシュネーの言葉を聞きながら、そっと転移魔法を使い、陸まで行って地面に降りる。
「でも...でも!嬉しかった...!また、ムートに会えて....ひっぐ...ぅぅ...私....嬉しかった...!ぐすっ....ぁあああああああ....!!」
「....あぁ、僕もだ。」
泣き続けるシュネーを、僕はあやし続けた。
「ぐすっ....ひぐっ....ぅぅ....。」
「....さぁ、戻ろう。」
ようやく落ち着いてきたので、僕はシュネーの背中を押してそう促す。
「っ......。」
「.....シュネー?」
トン...と、僕を押して距離を取るシュネー。
「....ありがとう、ムート。...私、これで救われたよ...。」
「え?ああ、あの時の約束、果たせなかったからな。」
まだ溢れる涙を拭いながら、シュネーはそう言う。
「...だから...さ、ムート....。」
―――私を...殺して。
「.....え....?」
―――悲しき運命は、もうすぐ終わる....。
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