第2章:埋もれし過去の産物
第40話「助けたいから」
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いを取っており、弓形態のシャルから矢を射るように炎を纏った砲撃魔法を放ってきた。
「....受け止めろ。アイギス!」
《“Aigis”》
それを僕は十字架に円を重ねたような魔法陣を展開して受け止める。
「(ぐ....!?)」
〈...マスター、リンカーコア、身体、どちらも限界まで20%を切っています。〉
代償で体が痛む。
...リヒトは止めない。リヒトも、シュネーとシャルを止めたいからだ。
「...ここで終われるかよ...!」
救うと決めた。助けると誓った。
あの時果たせなかった約束を、今度こそ果たしたいと願った....!
だから、ここで終わる訳にはいかない...!
「っ、ぁああああああ!!」
「...!ぁっ!!」
―――ギィイイン!!
シュネーが斬りかかってきたのを、リヒトで防ぐ。
「死んでよ!壊れてよ!私の邪魔をしないでよ!!」
「ぐっ...ぁあっ!」
防ぐ、受け止める。体が痛む。気合で耐える...!
シュネーの苦しみはこんなもんじゃなかったんだ...!
「いい加減に...倒れてよ....!」
「....!」
何度も、何度も何度も斬りかかってくるシュネーの顔を見て、僕は目を見開く。
―――泣いていた。
目尻に涙を浮かべ、懇願するように僕に攻撃をする。
...そう、まさにシュネーは“悲しみをぶつけている”のだ。
僕が死んでしまったから。
狂うしかなかったから。
誰にも悲しみを理解してもらえなかったから。
誰にも、助けてもらえなくなってしまったから。
「っ.....!」
「倒れて...!倒れ...て、よぉおお!!!」
「ぐっ....!」
鍔迫り合いになり、その上から僕を吹き飛ばすシュネー。
...やっぱり、力はまだまだシュネーが上か...!
「ぁあああああっ!!」
「っ、はぁっ!!」
―――ギィイイン!!
下にあった海ギリギリで復帰し、攻撃を受け止める。
レーヴァテインが展開されており、その熱で海面が蒸発していく。
「ぐ...!ぐぐ...!」
「っ、ぁああ...!ぁぁああ....!」
押し負けそうになるのを、気合でこらえる。
身体強化の代償で、既に体は限界。...だけど、限界程度では終わらない。
「ぐぅう...!シュネー...!お前の本気を...ぶつけろ!!」
「っ....!」
―――ギィイン!!
一瞬。ほんの一瞬、僕の言葉で力が緩む。
その瞬間に間合いは離れ、僕
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