漣
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にするから!もうクソ提督なんて言わないから!だから、助けてよ!いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
曙の叫びは洞窟に反響し、遠ざかっていく。
完全に男の姿が見えなくなった辺りで漣は踵を返し、鎮守府へと歩を進めた。
翌日、曙の姿が忽然と消えている事態に鎮守府は騒然となり、捜索隊が編成されるが、結局見つからず、捜索は打ち切りとなった。
「て、提督!提督!」
それから数ヶ月、鎮守府内で提督が殺害された。
見つかった時、提督の頭部は何処にもなかった。
急いで、提督の頭部、そして殺害した犯人を探すも見つからず、結局事件は迷宮入りし、新たな提督が鎮守府に着任したことで忘れされていった。
「うふ、うふふふ。もう、漣との中を引き裂くひとは現れませんよー」
どこかの海域にある無人島の洞窟から幼い少女の声が響く。
少女は半ば腐り肉が溶け落ちた男の頭部に向かって話しかけ、時折、見る影もなくなった唇に自分の唇を合わせる。
その表情は実に楽しそうで、嬉しそうで、幸せそうだった。
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