暁 〜小説投稿サイト〜
ULTRASEVEN AX 〜太正櫻と赤き血潮の戦士〜
2-2 運命の出会い
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首を横に振った。
それから二人はもう少し辛抱強く、さくらの姿を探し回った。しかし、それでもなかなか見つからない。一体どこに行ってしまったのか。
「すいません」
最後に二人は、ある二人の若い将校にさくらの姿を見かけてないかを尋ねてみた。その二人の将校は、一人は逆立った黒髪でいかにも生真面目そうな二枚目、もう一人は白いスーツが似合いそうな少し調子のよそうな印象を抱かせる男だ。服装から見ると、軍人のようだ。
「あぁ、その子なら…上野公園の方に向かっていくのを見かけたかな。後姿だけを見ただけで、顔までは見てないんだが」
二人目の男が、公園の方角を指差した。この駅からも、何人か公園の方角に向かって歩いているのが確認された。しかし、なぜ公園の方に向かったのか。集合時間よりずっと前にここに来たから、時間つぶしのつもりで向かってしまったのだろうか。
「すまない。俺たちもこれから、上野公園で同期の連中と卒業祝いの花見の予定なんだ」
「あ、そうなんですか。すいません、お急ぎのところ引き止めちゃって」
「いや、気にしないでくれ。探している人が見つかるといいね」
一人目の男がジンたちに言うと、彼らも上野公園に足を運ぼうとした、そのときだった。
「おーい!大変だ!『怪蒸気』が出てきやがったぞ!」
突然、駅の方へ一般人の男性が声をあげて駆けつけてきた。その男性の後に続いて、何かにおわれて大慌ての様子で、他の一般人たちもなだれ込むようにこちらに来ていた。
「怪蒸気だって!?」
「いやだわ…早くここから離れましょうよ」
「先日のデカい降魔といい…一体どうなっているんだ…?」
それを聞き、現在駅にいる客たちがざわつき始めた。
「上野公園…怪蒸気…?」
上野公園と聞くと、恐らくこの上の駅のすぐ近くの公園であることが予想される。だが、聞きなれない言葉が飛び込んできた。
「すいません、怪蒸気って…?」
どうも穏やかに聞こえない。一体何のことをさしているのか、怪蒸気の存在を知らせてきた男性に尋ねる。
「あんた、知らないのかい?降魔みたいに、この帝都とその付近に現れて暴れまわる機械のことだよ!」
「……ッ!」
つまり、人に害をなす存在ということ。あの時現れた降魔とそう言った意味では同一の存在といえた。
「降魔とならんで、帝都でかなり問題になってるんですよ。もちろん、私たちも問題視してて…」
椿がジンに、補足を入れてくる。降魔と同様に帝都の平和を乱す『怪蒸気』。それを帝国華撃団が見逃すはずがなかった。
「怪蒸気かぁ…先日の降魔といい、『降魔戦争』のときみたいに、あの赤い巨人が出てきたらいいんだけどな」
「…え?」
彼の耳に、気を惹くに十分な言葉が飛び込んできた。
(『降魔、戦争』…?それに…)
「トラ!トラ!!」
すると、上野公園の方角
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