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FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
第1章 薔薇の女帝編
S t o r y 1 0 Your future is ending ?
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「私がいること……忘れてな〜い?」
「!」

濃い紫色の銃と、柄の先端に鎖が付いた同色の鎌を持ったチェルシーが首を傾げて挑発するように言葉を紡いだ。
……正直に言おう。ルーシィの眼中には先程までグラミーしかいなかったことを。

(人間性があまりにも強すぎて、すっかりチェルシーのこと忘れてたわ……。)

テンションが高いグラミーと、対照的な性格のチェルシーはよく行動を共にしているが、グラミーの人間性が強すぎて、挙げ句の果てにはギルドメンバーやマスターにまで、チェルシーはその存在を忘れられていることがあるのだ。
と、その時―――――

「うっ……。」
「!?コ、コテツ!?え?ちょっ、ちょっと、大丈夫!?」

突然、隣にいたコテツが左手で頭を押さえ込んでその場に片膝をついて崩れるようにしゃがみ込んでしまった。いきなりのことに、ルーシィは目を白黒させながらもコテツに声をかける。

「…だ、大丈夫……。ちょっと、ズキッてした、だけ…だから……。」
「なら、いいけ……。」

痛みに堪えながら無理をして自分に笑いかけてくれるコテツを見て、ルーシィはそれ以上何も言わなかった。

「油断してたら……死ぬわよ?」
「!ヤバっ……」

ほんの僅かな間に、チェルシーはルーシィの目の前にまで迫り、銃口をルーシィに向けた、その時だった。

「あうっ!」

チェルシーの手から銃が弾き飛ばされたのと同時に、チェルシーの手から鮮血が噴き出した。

「君も、僕のこと忘れてない?」
「コテツ!」

いつの間に復活し取り出したのか、自分の等身と同じくらいの大きさの斧を構えたコテツがルーシィを庇うように立っていた。コテツが持っている斧の刃に、僅かな鮮血が付着していた。そして、その斧にルーシィは見覚えがあった。

「その斧……もしかして、タウロスの?」
「さすがルーシィだね。そう、牡牛座(タウロス)の斧だよ。」

先程の無理したような素振りのない、自然な笑顔をルーシィに向けてコテツは言葉を紡いだ。

「そ、そんな大きな斧を出したところで、私達に勝てると思わないでね!」

血が出た右手を舌で舐めながらチェルシーは強気に言うが、

「だけど、君の相棒大変なことになってるよ?」
「えっ!?」

首を傾げながら言ったコテツが指を指した方に驚嘆の声を上げながらチェルシーが視線を動かすと、

「…ぅ、ぅう……うわぁーーーーーっ!私ーっ、のーっ、コメルーっ、達がーーーーーっ!うわぁーーーーーっ!」

顔から流れ出るものーーー涙、鼻水、よだれーーー全てをダラダラと流して顔をグチャグチャにしたグラミーがものすごい勢いで泣き出した。あまりの泣き声の大きさにその場にいた全員は両手で耳を押さえる。

「あなた達
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