機動戦艦ナデシコ
1292話
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に来たんじゃないでしょ? アクセルの協力を得るために来たんだから、その事を忘れないでよね」
「いや、だってようヒカルちゃん……」
「ほら、いいから入る入る。……リョーコ? どしたの?」
「……あ? え? ああ? え? うん、いや、何でもない。大丈夫だ。問題ない」
慌てた様子のリョーコだったが、特にそれ以上は何を言うでもなく首を横に振る。
そんな一行だったが、全員が俺の部屋に入る訳にもいかず、ウリバタケ、リョーコ、ヒカルの3人のみが部屋に入り、他の面々は部屋の外で待つ事になった。
俺の部屋はそれなりに広いが、漫画とか小説とか、そういうので結構埋まってるしな。
ハルカが結構な頻度で片付けてくれてはいるが、それでも量が量なので、どうしても部屋が狭くなるのは仕方がない。
空間倉庫を使えれば話は別なんだろうが、そんな真似は出来ないし。
「で、結局お前達は何しに来たんだ? わざわざ漫才でも見せに来たのなら、間に合って……」
「ちょっとアクセル。暇してたんでしょ。なら、丁度いいじゃない。漫才を見せて貰いましょうよ」
「……そうだな。折角来てくれたんだし、漫才を披露して貰おうか」
「違う! 俺達は別に漫才をしにきたんじゃねえ! お前に協力して貰いたい事があって来たんだよ!」
ウリバタケが叫ぶと、何やら紙を俺の方へと見せる。
良く見ると、その紙はネルガルとの契約書だった。
「ここだ、ここ。ちょっと見てみろ」
ウリバタケが示しているのは、契約書の最後に他よりも小さな文字で書かれた一文。
簡単に言えば、男女交際はしてもいいけど手を握るまでって事か。
「……ま、しょうがないだろ。ネルガルとしては」
俺の口から出た言葉に、ウリバタケが信じられないといった表情を浮かべ、叫ぶ。
「おいっ、お前本気でそれでいいのかよ! 大体、こんな一室で女と一緒にいて、それでこの契約守れるのか!?」
「別に守る気はないしな」
「は?」
「ようは、人前でそういう行為をしなければいいだけだろ。ぶっちゃけ、誰にも見えない場所でそういう行為をすれば見つかりようがないんだから」
まぁ、俺の場合は部屋を監視されている可能性が高いけど、ネルガルも俺に無茶を言って出て行かれたり暴れられたりしたら困るのは間違いない。
何だかんだと、この一文はあってないようなものだと思うけどな。
実際、木星蜥蜴との戦闘が行われれば、男にしろ女にしろ、人肌を求めるというのは止めようもない。
特に戦闘の最前線に出ているエステバリス隊のパイロットや、ブリッジで戦闘の成り行きを直接その目で見ているメンバーはその傾向が強いだろう。
プロスペクターだって、その辺はきちんと理解している筈だ。
だとすれば、この一文はあくまでも形式的
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