三十七話:襲撃開始
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を進むフォワード陣。一刻も早くデバイスを渡さなければと焦る四人の前へ突如として敵は現れる。突如として空中から現れた赤髪の戦闘機人に蹴り飛ばされるスバル。そして残りの三人は桃色の魔力弾に四方を囲まれ身動きが取れなくなる。
「さあ、後は生きたまま捕獲するだけっス。というか、ノーヴェそのこと忘れてないスか?」
「うるせーな。あの程度じゃタイプゼロは死なねえ、見ろよ」
同じく赤髪の語尾が特徴的な戦闘機人、ウェンディに注意されるがノーヴェと呼ばれた少女はイライラとした様子で返す。だが、言っていることは正しく吹き飛ばされたスバルは姿こそ傷ついたように見えるがさしてダメージを受けていないように起き上がる。
そうでなければこのイライラが収まらないとばかりに指の関節を大きく鳴らし威嚇するノーヴェ。ウェンディの方はまたかといった感じで相棒を見るが自分達の方が有利なのは間違いがないので大丈夫だろうという顔をする。しかし、二人は相手の力量を完全に測り間違えていた。
「全員散開!」
「あたしの作った囲いを全部弾いたんスか!?」
ティアナの掛け声とともに囲いに使われていた魔力弾を一瞬で吹き飛ばすエリオ。それと同時に三人とも別方向に駆け出していく。慌てて追おうとするウェンディとノーヴェであるが敵は三人だけではない。スバルの存在を完全に忘れたことで相手にさらなる一手を与えるきっかけを与えてしまった。
強烈な拳を地面に打ち込むことで辺りに砂煙と瓦礫を巻き上げるスバル。思わず目を瞑ってしまい四人を完全に見失ってしまうノーヴェとウェンディ。だが、それでも彼女達の優位は揺らがない。
「いくら目隠ししたってあたしたちの目は騙せないっスよ」
彼女達戦闘機人の目はそれそのものが熱感知センサーやエネルギー感知能力を兼ね備えている。砂煙ができたところで見えなくなるということはない。その為すぐに目を開きティアナ達の姿を探す。
「見ーつけた! ほいさ!」
少し探しただけで簡単に相手を見つけ再び魔力弾を手にした盾から撃ち出すウェンディ。桃色の弾丸は何の障害に阻まれることもなく小さな人影を射抜く。それが―――幻影だということに気づくこともなく。
「へ?」
「なにやってんだよ、あたしがやる!」
あっさりと弾丸が貫通したことに間抜けな声を上げるウェンディに代わりノーヴェが前に出てスバルの姿をした幻影を蹴りつける。しかしながら幻影を蹴ったところで何が起こるわけでもない。常人に放てば必殺になりえる一撃も虚しく空気を切るのみである。
「ノーヴェ、これ幻術っスよ!」
「幻術? 関係ねえ、こいつら全部ぶっ潰せば―――」
問題はないだろう、と言いかけた所でノーヴェの言葉は止まる。確かに幻影も本体も全て壊せば何の問題もないだろ
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