電
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が筋を作っていました。
「どうしたの?」
心配そうに私の顔を覗いてくる叢雲さん、なんだか今の私にはうっとおしく感じたのでした。
でも、私はそんな事を感じさせないように無理やり笑顔を作りました。
「何でもないのです。」
「そう…。」
提督さん、加賀さんが好きなんて嘘ですよね?
ワタシハコンナニテイトクサンノコトガダイスキナノニ。
〜遠征終了〜
遠征を終えた私は提督さんの姿を探して、鎮守府を走り回っていました。
しばらく走っていると、見慣れた後姿を見付けました。
提督さんです。
提督さんはあまり使わない倉庫に入っていきました。
扉が少し開いていたので中を覗いてみました。
そこに私にとって信じられない光景が広がっていたのです。
「加賀…。」
「んっ、…提督。」
何度も口づけを交わす二人の姿がありました。
そして、提督さんは加賀さんの服を脱がし始めたところで私は逃げ出しました。
私はショックだったのと、提督さんや加賀さんに対しての怒りが心に積もっていきました。
それから数か月後。
「加賀、俺と結婚してくれないか?」
「はい、喜んで…」
幸せそうに見つめあう二人。
提督は懐から小さな箱を取り出すと、中から指輪を取り出した。
それを加賀の左手の薬指にはめる。
本当に幸せそうに見つめあう、だがその幸せもすぐに壊れてしまう。
「私……感情表現が……その……。提督、私、これでも今……とっても幸せなのですけれど……」
「ああ、君を絶対に幸せにする」
そう言って、二人は抱き合う。
そして、どちらからとも無く唇を合わせると、微笑みあった。
次の瞬間、加賀と提督の表情が一変する。
「ぐ、が…」
「あ、ぐ…」
それもそうだろう、二人の腹部には一振りの日本刀が刺さっていたのだから。
「こんばんは、なのです」
二人を刺した電は張り付いた様な笑みを浮かべながら、痛みに呻く二人に声を掛けた。
「いな、づまっ!おま、え!何をしているのか、分かっているのか!」
痛みに耐えながら、提督は電を睨む。
「分かっているのです。提督は電のものにならない……。だから………」
そう言った電の目が怪しく光る。
「まさかっ、深海棲艦化!!?」
提督の表情が恐怖に彩られる。
そして、それが提督の最後の言葉となった。
異変に気がつい
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