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とある科学の傀儡師(エクスマキナ)
第17話 口論
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いて、キコキコと車椅子を回して白井の後ろまでくるとゆっくり立ち上がり。

バサッ
白井の背中に覆い被さるようにし、腕を首に回した。完全に座っている白井にサソリは身体を預けるように抱きついたのだ。
「ピギョワアアアアア!な、なななな何を!!」
「鶏かお前」
女性が憧れる後ろから男性が抱きついてくる、いわゆる「バックハグ」をサソリが白井に対して行った。

予想外過ぎますわぁぁぁ!
な、何が起きましたの!?

直に感じるサソリの体温と吐息を感じ、一気に沸点を超えてプラズマとなって彼方へと消え去りそうになる。
最初は抵抗するが先ほどのサソリの怒りを目撃してしまったので、身体が反応してしまい大人しくなってしまう。

「前にお前にくっ付かれた時に写輪眼が収まったから、またくっ付けばなくなるかと思ってな」
「だ、だからって女性にこんな事をしたららら!セクハラで訴えられますわぁぁ!!」
椅子を左右に振って現状最大の抵抗を見せる。
「別にお前以外にしねえし」
更にトドメの一言。
「うぐい!!?」

魂が抜けたようにへなへなと力が抜けて、椅子の背もたれに真っ白になって深く座る。
サソリも大人しくなった白井の頭にアゴを乗せる。
「..........怒ってませんの?」
イマイチ、この状態に移行した経緯が分からないので白井は声に出した。
「ん?御坂のことか......別に怒ってねぇよ。ただ強いって意味を履き違えているなあと思ってな」
頭の骨伝導でサソリの声がいつもり身体の内部に反響する。

あの怒鳴りようで怒ってないとは......

「確かに御坂は強い。それは認める。だがな、全部独りでやろうとするとぶっ壊れるぞ」
「あまりお姉様を責めないでくださいな。人の事になると今回のように自分を蔑ろにしてでも解決しようと動きますので.......そ、そこが魅力といいますが」
首から伸びているサソリの腕を握りながら、白井は弱々しく言った。

「......少し言い過ぎたか」
サソリは珍しく落ち込んだ声を出し、白井の背中へと顔を埋めた。
「!!?」
白井はどうすれば良いのか分からずに手を前に出して上下左右にワチャワチャ動かす。
慰めた方が良い?
いや、ここは静かにしておいた方が......
殿方ってどうすれば気が晴れますのー!!?

すると、サソリは顔を上げて
「......収まらんか」
瞬きを意識して行い、写輪眼を静めるようにするが全く効果が出ない。
「やはり、こんな変な方法じゃねえか。悪かったな」
サソリは白井から抱きつくのを止めて車椅子に乗り、傀儡の場所まで戻ると、作業の続きを開始し始めた。
一通り確認し終わったようで目の前に傀儡を立たせた。

ああ、どういう訳か毒が全部抜かれている
砂鉄の
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