第17話 口論
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」
「おねーさまー!!」
とフライングタックルをかますために飛びつこうとするが、手で白井の頭を叩いて止めた。
「そーじゃないっ」
「あう」
と白井の頭をポカンと叩いた後に妙な殺気を放ち、頬杖を突いているサソリを優しく見つめる。
「サソリも大人しくしているのよ」
「......お前一人でいくつもりか?」
「そうよ」
頬杖を突いていたサソリが声を一段と低くして
「少し待て、オレも行く」
「大丈夫よ!ケガしてんだからアンタは大人しくしていなさい!」
仲間を危険に晒すのも性に合わない、御坂は、サソリに向けて強く言い切った。
サソリは明らさまに不機嫌な表情になり
「お前な、前に言ったが......二人一組で動けと言っただろう。木山がどんな行動に出るか分からんのに突っ込むのはバカがすることだ」
サソリの上からの目線の注意に御坂はイラッとしたように眼を開いて、口を開いた。
「は?」
明らかに空気の流れが両者の間で変わり、凍りついた。
サソリは気にせずに淡々と次々と問いを発した。
「木山は、レベルアッパーで何をしようとしている?」
「......それは......」
「どうして初春を連れて逃げている?」
「人質として?」
「何で人質を取った?何処に向かっている?」
「う!!そ、それは......」
サソリの容赦ない問いに御坂は側にあった机に腕を叩きつけた。
「じゃあ、どうすれば満足なわけ!?車椅子無しじゃ満足に移動できないアンタを連れて何になんの!?残念だけどあたしは守り切れないわよ!」
御坂は大股でサソリに近づくと胸ぐらを掴んで無理矢理立たせた。
「お、落ち着いてくださいお姉様......」
白井が怒鳴る御坂を落ち着かせようとするのだが、サソリの小馬鹿にしたような態度が気に入らないようでキリキリと奥歯を噛み締めながら電撃を強くする。
無理矢理立たされと身体がダラリと力なく突っ立っているサソリは、写輪眼を使わないように注意しながら御坂の首を真っ直ぐ見つめた。
「......絶対に勝てるのか?」
「えっ!!?」
「絶対に勝てるって保証があるのか、
お前?」
「そんなのやってみないと分からないでしょ!」
「呆れた奴だ。佐天や初春だけじゃなくて、白井やオレまでも危険に晒すつもりか?」
サソリは、胸ぐらを掴んでいる御坂の腕を掴んで手首の関節を逆方向に捻りあげる。
「痛っ!?」
予想外の反抗に御坂は捻りあげられた腕を摩りながら、車椅子に座るサソリを見下ろす。
「木山の目的もロクに分からんクセに、何が一人で行ってきますだ」
「......で、でも!何かあってもあたしの能力なら大丈夫よ。少なくともアンタよりは動けるし!」
御坂は、持ち前の負けん気でサソリに食いかかるが。
「木山に戦いに行
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