第17話 口論
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だけエンジンルームに入るだけに留まりました。
図らずもサソリの手を握ってしまっている白井は顔を赤らめながらも自分に
これは初春を守るため仕方ないこと
そう、仕方ないこと
決して下心があって掴んでいるわけではない
手を離すと恐ろしいことをする子供を抑えるため
念仏のように口から何度も諳んじた。
「ん?止まったか?」
羽交い締めにされたサソリが怪訝そうな顔をして上方向に目線を上げる。
「嘘!?遅かった!?」
御坂と白井は互いに見合った。
「いや、違うな......自主的に止まったみてえだ」
すると白井がアンチスキルと連絡を取り合うためのインカムから音声が入り注意、警戒をする。
白井が手を離すのを確認すると御坂も羽交い締めからサソリを解放した。
「どうやらアンチスキルが木山の元に到着したみたいですわ」
アンチスキルからの報告を聴いて少し安堵したように息を吐き出した。
「どうやら初春は無事みたいですわ」
よし、あとは木山を捕まえて取り調べをし、意識不明者の恢復だ。
武装したアンチスキルに女性である木山が敵うはずがない。
しかし、御坂は何か嫌な予感を感じ取り言った。
「私も出るわ。ジッとしてんの性に合わないし」
「お姉様っ!?」
「サソリ。さっきの磁場反応があった所の近くね?」
「.........」
サソリは、考える素振りを見せながら御坂を睨み付けた。
「黒子とサソリはここに居て情報を回してちょうだい」
御坂はサソリの視線をものともせずに木山の所へ行こうとした。
白井は引き止めるために咄嗟に口を出すが。
「初春もジャッジメントのはしくれですの!いざとなれば自分の力で......多分何とか......運が良ければ......その」
後半になるに従って声がデクレシェンド(段々弱く)。
初春の鈍臭さを真に知っている白井は、お世辞にも大活躍して事件解決を成し遂げる初春がイメージできない。
「でっ、ですが。単なる一科学者にすぎない木山にアンチスキルを退ける術はないかと......」
「何千人もの昏睡した能力者の命を握られているのよ。そう上手くいかないかもしれないわ。それに、何か嫌な予感がするのよね......」
「ならなおの事、ここはジャッジメントの私が......」
御坂が白井の脇腹に触れた。
電流のような痛みが身体中を駆け抜ける。
「おぐっ!!?」
「そんな状態で動こうっての?」
「おねっ、お姉様!気付かれて」
「当たり前でしょ。アンタは私の後輩何だから、こんな時くらい「お姉様」に頼んなさい」
最高にイケメンなセリフを吐いた御坂に顔を真っ赤にする白井。
やはり、あんな目つきの悪い子供より崇高なるエース。
お姉様以外にありえませんわ。
「お、お」
「?
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