肝試しの時間(2016/05/16 加筆修正)
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い程度だからな。別に大したことねぇよ」
「けど、傷は塞がってないんだよね?」
「んにゃ、カスデブが炎の試作型疑似玉璽で蹴り回してくれたからな。ホイールの摩擦熱で傷口が焼塞がれてたから、一応掠り傷は塞がってる。まぁ、代わりに新しく火傷痕ができたけどな」
掠り傷とはいえ、銃創になるのか?取り敢えず、肩の傷のことを気にしてる速水の質問に苦笑しながら答えると―――
「笑い事じゃないでしょ……」
「そうか?女なら確かに笑い事にはできねぇけど、男だったら馬鹿やって体に傷残すなんてよくある話だろ?この傷もその延長線って考えりゃ笑い事で済むと思うけどな」
「…………あんたが怪我するのって、いつも誰かを守って戦おうとする時なのよね」
「そうだったか?」
「そうよ。鷹岡がE組に赴任した時も、あいつの恐怖支配から皆を守る為に戦って頭に怪我したし―――」
「あれはある意味自業自得だったけどな」
「銃使いの時も私を銃弾から守る為に怪我したし―――」
「銃使いの狙いが分かってたら、俺以外でも誰かが動いてたと思うけど?」
「ホテルの屋上でも感染組の皆の為、鷹岡に一方的に蹴られてたし―――」
「結果的にはブチ切れてカスデブを再起不能にしたみたいだけどな」
「………いちいち変な茶々入れないで。それに鷹岡を再起不能にしたのも、神崎だけじゃなくて私も含めたクラスの女子全員を守る為でしょ?」
「………まぁ、これでも一応フェミニストを自称してるからな。それに同じクラスの仲間なんだ。守って当然だろ?まぁ、うちのクラスの女子が本校舎のカス共やカスデブの同類なら見捨ててただろうけどな」
「守って当然、か………。っていうか、本校舎の奴らや鷹岡の同類とか例えでも言われたくないんだけど」
「悪ぃ。確かに、例えでも不愉快極まりないよな。兎に角、現時点で俺や烏間先生はお前らよりスペック的な意味で力が上なんだ。お前らが俺や烏間先生に守られることで負い目を感じることなんて全く無ぇんだよ」
「でも、それって対等な立場の仲間じゃなくて、保護者と被保護者みたいな関係よね。私達があんたや烏間先生より弱いから、守って貰うのが当然とか―――」
「ああ、もう!お前は色々と気にし過ぎなんだよ!!守って貰って当然って考えが嫌なら、足りない部分を補って貰ってるって考えろ!!で、くだらねぇことで悩む時間を少しでも強くなる為、足りない部分を埋める為の時間に使え。
今回の暗殺計画だってクラス全員の足りない部分を補って、協力し合ったからこそ、殺センセーに切り札の1つであるタコ焼きモードを使わせることができたんだろう。
少なくとも俺は半日足らずで準備できたのはクラス全員の協力があったからだと思ってる。俺1人じゃ、殺センセーに感付かれず、半日で準備を済ますなんて
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