42.La La Bye…
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けは奇跡的に助かりましたが、残りの全員はアルガード・ブロッケの製造した電撃のネックレスによってその尊い命を奪われてしまったことになります。
犯人は2名、うち1名は言わずもがなアルガード・ブロッケその人です。彼は『事象写し』という魔法でもう一人の共犯者と共にネックレスを製造。それを元ファミリアに手渡していました。その手口は唯一の生存者だったカース氏の口から明らかになります。
概要はこうです。
共犯者は元ファミリアに接触し、彼等に「元ヘラ・ファミリアの人間がピオ・ルフェールの恨みを晴らすために動いているらしい」と吹き込んだそうです。しかも、敢えて真実は分からない風を装い、万が一の時の為に気を付けるよう親切心を装っていたといいます。
そして「もしもの時の為の防御アイテム」として、あの殺人ネックレスを手渡していたのです。共犯者の事をすっかり信用した彼らは、それが自分の命を奪うものだとも気付かず肌身離さず装着していたようです。
更に、実際に被害者が出たことで危機感を覚えた彼らは「彼の話は本当だったのだ」と勝手に勘違いし、余計にネックレスを手放せなくなっていったようです。
ネックレスの詳しい構造などは不明でしたが、事件の直前にアルガードと接触した新聞連合の記者からのタレコミとすり合わせる事でここまで詳細な事実を確認できました。
犯人のアルガードの動機は単純で、やはり嘗ての工房のいざこざが彼の心中でずっと尾を引いていたようです。そして共犯者に唆されたことで消えかけていた恨みが爆発。言われたままに計画を実行し、7人もの人間を殺めました。
そのアルガードですが、共犯者の殺害と自殺まで企んでいたらしく、最終的には自分の魂を鎧に映して街で暴れるという暴挙に出ます。彼の中では自分もまた罪人であるという潜在的な意識がずっと横たわっていたようです。
事件後、鎧は全て停止、若しくは爆発。爆発の理由はまだ判明していませんが、とにかくこのせいで街は滅茶苦茶になり、現在急ピッチでの修復計画が進んでいます。幸か不幸か、この鎧の襲撃で多少の怪我人は出たものの死者は一人も出ませんでした。
犯人のアルガードは事件鎮圧から数刻後に工房内で発見されましたが、彼は魂を極限まですり減らしたせいで幼児退行を起こし、簡単な言葉をオウム返しするくらいの知能しか残されていませんでした。この状況では罪に問うても意味がないと判断したロイマン大先輩の温情か、アルガードはそのままウルカグアリ・ファミリア預かりとなりました。
ウルカグアリ様は、事の顛末を説明したアズさんの胸を叩いてこんな事態になったことへの憤りをぶつけてきましたが、しばらくすると落ち着きを取り戻し、現実を受け入れました。元はと言えば自分の管理不行き届きが彼等の道
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