42.La La Bye…
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贖わせなければならないんだ!!この大義をえれレラ?……?ぜ邪魔立てする!!どいつもこいつも、よってたかってぇ!!』
「そないなこつ決まっとります!!……あんさんの大義とやらに巻き込まれて無辜の民が血を流さへんようするためやッ!!」
「これだけ好き勝手に暴れて建物ぶっ壊して人の事まで馬鹿にしておいて、何言うのかと思ってたら大義ぃ!?頭おかしいんじゃないの、あんた!何所の世界にこんな風に街を滅茶苦茶にする大義があるってのよ!何様のつもり……よッ!!」
刃こぼれだらけになった双牙刀を棍棒のように振り翳したアマゾネスの女の攻撃が、僕の向かう方角から反対へと体を吹き飛ばしていく。こうならない為の身体だったのに、邪魔をする連中を叩きのめして前に進むための身体だったのに。
僕は夢に到達したのではなかったのか。それとも、やはり僕が鎧を着るのでは鎧の力を発揮できないのか。分からない。分からないのに、また現実はあの日のように僕を叩きのめす。
僕はウィリスを殺さなければ。ウィリスを?彼は親友だ、何故殺す。
そうだ、あさってはウィリスとピオと3人でバベルに買い物に行くんだ。今日は早めに作業を終わらせなければ。それにしても僕はいつまで改造屋を他の8人から押し付けられ――おかしい。おかしいな、他の8人はもう死んだと新聞にあったのではなかったろうか。7人の間違いだったか。
何故死んだんだ。そう、復讐だ。誰の復讐だ?ウィリスと、僕だ。僕は何をしていた?ネックレスだ、ネックレスをピオに送ってあげて、喜んでもらえて。違う。喜んだのはピオじゃなくてウルカグアリ様だ。おかしい。記憶が混濁する。モルド、水を持ってこい――モルドはいない。
様々な記憶がせめぎあい、混ざり、薄れ、擦れ、色褪せ、おかしくなってゆく。
僕が僕でなくなるのは、魂の摩耗が限界に来たその時。
タイムリミット、それが訪れる前に僕は――罪を。
『殺すんだぁぁ……ゥェ、えぃりすを殺ずんだぁ……!!』
「殺して、どうするの」
『殺してぇ……ぇ、そしたら、僕も死ぬんだぁぁッ、ぁぁ……』
「なんやそれ、意味あらへんやないの?」
愚か。意味は、ある。
『後悔の清算ヴぉ……ぁのとき、ピオを殺した始まりの10人全員………死ぬべきだっぁぁんだ……』
「……浄蓮、なんかさっきからおかしいよこの鎧。呂律が回ってない」
考えれば、簡単。改造屋のせいで客が死んだのなら、それは全員の責任だ。至極単純な連帯責任という図式。全員の暴走がピオという美しい牡丹を枯らせてしまったのだ。だから責任を押し付け合ったりするのではなく。
『ピオを殺したのはェ……ロぉく達全員……だから、僕はウィリスが復讐を持ちかけた時……本当の贖罪のたエェメの?……けいか、くで………』
混濁
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