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天使の箱庭
シーン6〜7
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   こっちのワンピース? それともこっちのスーツ? 
   テレビ映りを考えると、やっぱりこっちのワンピースかなぁ…」
        
そこへ正木が杖をつきながら入ってくる。
     
 堀「そうやなぁ… ああ、正木さん、正木さん! 内藤さんがな、あのハナゲさんと結婚することに    なったんですわ。」
    
内藤「ハナイエ!」 
    
正木「ええ、聞きましたよ、おめでとう。」
    
内藤「ありがとうございます。」
     
 堀「ほんで今度、新婚さんのテレビに二人で出るんですって。」 
    
正木「あら、いい記念になるじゃないの。良かったわね、内藤さん。」
    
内藤「ええ、それはいいんですけど、着る服がなくて困ってるんですよ。」
     
 堀「ワンピースだってスーツだって、どっちでもええやないの。それより心配なんは、
   ハナゲさんのあの頭やわ。あれじゃ、絶対ハレーション起こすわ。」
  
堀・内藤「バーコード頭! (顔を見合わせ大笑い) 」
       
内藤、急にするどい目つきに変わり
    
内藤「待てコラッ!!」
       
逃げる堀を追いかけまわす内藤。                          
そこへ春香が静かに入ってくる。       
    
春香「正木さん。」
    
正木「あら、あなた… まだこちらにいらしたの?」
       
そこへ、野口が走りこんでくる。
    
野口「僕の患者さんたち、きてませんか? おかしいなぁ… どこへ行っちゃったんだろ… 
   もうセラピーの時間なんですけどねぇ…。ちょっとその辺、探してきます。」
       
野口、廊下に出るとキョロキョロしながら右往左往。
そんな野口を微笑みながら見つめる春香と正木。
    
春香「実は、野口先生の妹さんから、彼に伝言を頼まれたんです。」
    
正木「そうだったの。」
    
春香「妹さんの伝言を聞いたらきっと、野口先生も安心するでしょう。
   そのあとのことは、私に任せてください。」
       
正木、笑ってうなずく。
    
正木「先生のこと、お願いしますね。」
       
春香、笑ってうなずくと、廊下にいる野口のもとへ歩いていく。            
部屋では相変わらず、内藤が堀を追いかけまわしている。
正木、二人の間に入ろうとするが、喧嘩は止まらない。
       
部屋が暗くなり、廊下に立つ春香と野口をまばゆい光が包む。
       
※リベラの歌『あなたがいるから(You were there)』が清らかに響き渡る。
   
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