シーン6〜7
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堀さんと内藤さんでしょ。
あなたたち、また掃除をサボってるの?」
内藤「違いますって、正木さん。最近、この病院に変な噂があってね。」
堀「病院のあちこちから猫の鳴き声がする言うて騒ぎになってますねん。
でも、声はすれど姿は見えず…」
正木「はいはい、わかりました。その話は今度またゆっくり聞かせてちょうだいね。
さあさあ、早く仕事に戻って。」
堀・内藤「は〜い…」
二人はしぶしぶ掃除道具を持って部屋を出ていく。
正木「(寒気を感じ)あら…、そこにいらっしゃるのは…」
春香「島田です。この間はどうも。」
正木「やっぱり…。今日は?」
春香「ええ、ちょっと野口先生に呼ばれまして。」
正木「そうですか。お仕事は順調に進んでますか?」
春香「ええ、なんとか。ありがとうございます。」
正木「この部屋にはしょっちゅう暇な人たちが集まってくるから、騒々しいでしょ。
なんでしたら、私の部屋をお使いになりますか?」
春香「いえ、それほど気になりませんから。」
正木「そうですか? でも、あんまり根をつめないようにね。
たまには、息抜きに私の部屋へ寄ってくださいね。」
春香「はい。ありがとうございます。」
正木「午後から天気が崩れるって言ってましたねぇ…。
帰る頃降らなきゃいいけど。」
正木が部屋を出るとジャージ姿の中年の女が入ってくる。
春香のパソコンを覗き込む女。
春香、迷惑そうにパソコンの向きを少し変える。
女「タイプ打つの早いのね。私も昔は仕事でワープロを打ってたのよ。
あら? 電源のコード足りてる?」
春香「ああ、バッテリーで… 充電で動いてるんです。」
女「ああ、そっか。そうよね。私ったら…、うふふふ。」
女、横に座り、にこにこしながら春香を見つめる。
女「ねぇ、何かお手伝いしましょうか? そうだ喉渇いてるんじゃない?
ここはいつも乾燥してるのよね。自動販売機がすぐそこにあるから買ってきましょうか。
コーヒーでいいかしら?」
春香「あ、いえ、結構です。お気遣いいただいて…。」
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