機動戦艦ナデシコ
1291話
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て恋愛には貪欲なんだから」
そう告げてくるハルカの視線は、どちらかと言えば俺に対する好意よりも好奇心や興味の方が先に立っているように見える。
いや、勿論好意がないとは言わないし、実際好かれているという実感はあるんだが。
そうでなければ、俺だって酔っていても肉体関係を持ったりはしなかっただろうし。
部屋の中に広がる、若干妙な空気を払拭するようにハルカが話題を変える。
「そう言えば聞いた? 最近艦長がアキト君に猛アピールしているらしいわよ?」
「……まぁ、艦長の場合はテンカワに一途だからな。今、この暇な時間に何とかして関係を進めたいと思ってるんだろ」
艦長がブリッジにいなくてもいいのかという疑問もあるのだが、高度に自動化されたナデシコの場合、ルリとメグミの2人がブリッジにいればそれだけで大抵は間に合ってしまうらしい。
ここにルリがいないのは、そういう理由だったりする。
艦長すらもブリッジにいなくてもいいというのは自動化され過ぎだろうとも思うが、一般的な戦艦……特に連合軍にある戦艦ではそこまで自動化されている訳じゃない。
オモイカネという高性能AIが存在しているナデシコだからこそ、ここまで自動化さてるんだよな。
戦艦を運用する上でこれだけの自動化が出来るという技術は凄く羨ましい。
シャドウミラーとして欲しい技術ではあるんだが……ただ、問題なのはオモイカネのようなAIはルリのように遺伝子調整されて特殊なIFSで強化された存在でなければ使いこなせないという事か。
どうしてもナノマシン関係の技術については忌避感があるんだよな。
別にIFSを使ってる相手を忌避するような気持ちはないが。
純粋に、俺自身がナノマシン関係の技術を好んでいないというだけだ。
……そういう意味では、連合軍と似ているのかもしれない。
「暇な時間だからこそ、恋愛関係が発展してるんでしょうね。メグちゃんもかなり頑張ってるみたいだし」
「ああ、ヤマダか」
何だかんだで仲良くなっていたメグミとヤマダ。
だが、恋愛的な意味では殆ど進展していないらしい。
メグミがグイグイと迫っても、ヤマダがヘタレて手を出さないんだとか何とか。
……ちなみにハルカ情報だ。
何だかそれだけを聞いていればメグミが獲物を狙う肉食獣のように聞こえるのが不思議だ。
いや、実際それは間違ってないんだろうけど。
「他にも整備班の人達がパイロットの娘達をナンパしようとしては返り討ちにされてるらしいわよ? その辺を考えると、アクセルは手を出そうと思えばすぐに出せる場所に私がいるんだし、幸運じゃない?」
「……そう持っていくのか」
「当然でしょ。アクセルを虜にするまで私の攻撃は終わらないんだから」
「そうか。まぁ、頑張ってくれ」
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