第29話天使と御対面
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不味いって言いたいの?」
「確かにユイは中々根性があったけど・・・そこはどうでもいい。ミラもそのグーの拳をライリュウに叩きつけるのをやめてやれ」
ゲフゲフーーーユイちゃんが辛党なのは置いといて。パパと同じ物がいいと両手を広げて前に出した時のおねだりの仕方、幼い子供が親と同じ物を食べたいという一般的な家庭でよく見る光景だ。だけどーーーユイちゃんと同じ年齢の子供だとほとんど見ない。
記憶喪失に言語障害、精神年齢の逆行か。あの子の事を考えると辛いなーーーよし!
「ぼへにばがひてぐへでぇか?」
「SAOでは出来ないはずのタンコブが大量に!そして何を言ってるのか全く解らん!」
「「オレに任してくれねぇか?」だって。確かに子供相手ならお兄ちゃんが適任かも。ていうかいつまでケガしてんの?」
ケガ負わせたのお前だろ未来。何でSAOでタンコブが出るんだよ。何のシステム外スキルだコラ。
実はオレ、自慢できるほど子供になつかれてるんだよな。近所のチビッ子達にはよく変な形の石ころとか貰ったっけなーーーとにかくオレが一肌脱ごうじゃねぇか。ライリュウ兄ちゃんにお任せあれ。
******
「お待たせアスナ、ユイ」
「パパー!」
「アスナさんお邪魔しまーす」
「ご結婚おめでとうございます。いい物件見つかってよかったな」
「おかえりなさいキリトくん。ライリュウくんとミラちゃんもありがとう」
キリト宅のリビングに上がらせてもらい簡単に挨拶を済ませる。キリトが部屋に入ってすぐにユイちゃんが走って抱き付き、オレ達兄妹が結婚のお祝いをしてこのログハウスを褒める。
「ユイちゃんの事はキリトくんから聞きました。少しお兄ちゃんに任せてくれませんか?」
「え?・・・うん、解った」
未来がアスナさんに事情を話してアスナさんに承諾を得る。オレはユイちゃんの目線と同じ高さまで腰を下ろし顔を合わせる。
「こんにちはユイちゃん。オレはライリュウ。ライリュウって呼んで」
「ら・・・ラウリュ」
「ライリュウだよ。ラ・イ・リュ・ウ」
「らい・・・ライルウ」
自己紹介で名前を言ったら言い間違えて、もう一回名前を言うがーーー間違えた。舌が上手く回らないってのは本当みたいだな。
「ちょっと言いにくいね。呼びやすいのでいいよ」
元々オレの名前は少々舌足らずな子供には言いにくい名前だからな、呼びやすければ大丈夫。ユイちゃんは数秒悩んではっと何かを思い付いた顔を浮かべた。「にぃ」かそれともーーー「兄ちゃん」かなーーー
「おいちゃん!」
「ゴハァァァァァッ!?」
お、おお、おおお、おいちゃん?おいちゃんって多分あれだよな?その、そのーーーおじーー
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