第29話天使と御対面
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こちらに駆け寄ってキリトの背中に隠れてそこからオレ達を見て、こう言い放った。
「パパ、このひとたち、だれ・・・?」
ーーー自分でも目がパチクリしているのが解る。隣に立っている未来と顔を合わせてみると、未来も目をパチクリしていた。これから発する言葉は99.9%シンクロする自信がある。だってこの謎の少女はキリトの事をーーー
『パパァッ!?』
「うん・・・娘のユイだ」
娘って何だよオイ!?SAOじゃ結婚は出来ても子供は出来ねぇぞ!!SAOで結婚してるプレイヤーはいるにはいるけど子供が出来た夫婦はいねぇぞ!!仮に出来ても方法によってはアインクラッド中に激震が走るぞ!!
「もしかして・・・」
「ッ!?ミラ、何か心当たりあるのか!?」
そっと呟いた未来にオレはパニックが隠せないテンションで問い詰める。未来は小さく頷き言葉を繋ぐ。
「オプションメニューの深〜い所にある、《倫理コード解除設定》ていうやつなんだけど・・・」
「《倫理コード解除設定》?」
なんだそれ?初めて聞いたぞ。マニュアルにも載ってなかったしーーー
「それを使うと、え、エッチな事が出来るようになるんだけど・・・その・・・キリトくんしたんでしょ?//////」
「最低だなお前!!」
「違う!そんな事断じてしてない!」
「というかミラいやに詳しいな・・・もしかして経験済み?」
「ないわよ!!」
「よかった。父さんと母さんが寝込まずに済む」
ほー、そんな物があったとは知らなかったなー。確かにそんなシステムがあったらあーんな事やこーんな事やそーんな事まで出来ちまうわな。どうりでマニュアルに載ってない訳だ。
「ユイ!ちょっとママの所に戻ってなさい!」
「はーい」
「二人にはしっかりと誤解を解いてもらう!」
ほう、娘にーーーユイちゃんという子に聞かれちゃマズイ事なのか。それならアスナさん(消去法で)の所に行っててもらう訳だ。誤解も何も、オレのメッセージカードの「素敵な家庭を築いて」の部分はもう達成しちゃってる訳だしーーー
******
『カーソルが出なかった?』
「そうなんだよ・・・」
あのユイちゃんという少女、昨日キリトがアスナさんと二人で「幽霊は出る」という噂がたっていたエリアへ散策に行き、偶然見掛けて気を失い倒れていた所を保護したらしい。そこで気付いた事らしいがーーー視線をフォーカスしてもユイちゃんの頭上にプレイヤーである証しのカーソルが出なかったそうだ。
「NPCじゃないの?」
「《ハラスメント警告》が出なかったから違うと思う」
SAOでプレイヤーではない人物はNPCしか存在しない。さっきオレが考えていた《
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