別れの時の直前 男の話
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太正15年4月・・・
帝都を震撼させた黒鬼会との戦いから、2ヶ月あまり過ぎたある日の前日の夜・・・
真宮寺直哉は、帝国華撃団花組隊長の大神一郎の部屋に来ていた。
「大神さんすいません、この時間に、来てしまって」
「いやそれはいいけど、どうしたんだい?直哉君」
「ええ、少し大神さんと話がしたくて」
「へッ珍しいね」
「まあこれは男同士の方がいいと思いまして」
「成る程、それで話とは?」
「大神さん、京極の最後の言葉を覚えてますか?」
「え」
「フフ、流石だ、帝国華撃団、だが私を倒した所で、何も代わらんぞ、何故なら何れまた、帝都に悪意を持つ者が現れるだろう」
「せいぜい、その時まで、この薄汚れた帝都での平和を楽しむがいい」
「僕は戦いが終わっても、この京極の言葉が、頭から離れないんです」
「直哉君・・・」
「この言葉は、わかり易く帝都と言ってますが、これは今の蒸気機関で発達している、紐育や巴里も同じ事が言えるんです」
「確かに、都市が発展すれば、光と闇は誕生しやすいからね」
「でも直哉君は、そこまで考えるんだい?それも一人で」
「それは、僕は司令官で・・・」
「俺は、そんな答えは聞いてない、君の本心を教えて欲しい」
「大神さん・・・」
「君は恐れてるんだ、自分の本音を言うと、俺や、さくら君、帝劇の皆が自分のそばを離れるんじゃないかと、違うかい?」
!!
「直哉君君だって一人の人間なんだ、今は難しくとも、少しずつでいい人に頼れるようになればいいさ」
「大神さん」
「何でそこまでわかるのに、女性関連は鈍感になるんですか?」
「ちょっ、今はそれは、関係ないだろ?直哉君?」
「いや、関係ありますよ、今まで僕が、大神さんの、鈍感スキルのせいで、どれだけ、お姉ちゃん以外の皆から愚痴を聞かされた事か」
「ええーーーそうなのかい?それはごめんと言うしかないな」
「ぶっちゃけ、大神さんは、この帝劇に居る女性で誰が好きなんですか?」
「・・・俺は、アイリスなんだ」
「えーーアイリスですか?でも大神さんアイリスとの年齢差が、ありますよ」
「愛があれば年齢差は、関係ないさ」
「うわ、そこまで言い切るとは、大神さんは、ロリコンなんですね」
「俺はロリコンじゃない、ただ小さい女の子が好きなだけさ」
(それをロリコンと言うんじゃないかなあ・・・)
「ありがとうございます。大神さんと話で、いくらか悩みが、解消されました」
「そうかい、それなら良かったよ」
「それじゃ、失礼します大神さん」
「ああ、じゃあまた明日ね、直哉君」
「はい」
そして
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