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魔法少女リリカルなのはINNOCENT ブレイブバトル
DUEL14 紅の鋼狼
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のプロテクトはもう少しで解けそうです」
「こっちも。後は………」
「任せてくれ。2つのプロテクトを外せれば後は直ぐだ。だから2人も、他の皆も頑張ってくれ」
そう言いながらグランツ博士は自分の操作する手を速めた。
(このブレイブデュエルのマザーシステムに侵入するだけでなくハッキングまでするとは………外からは強力でも内は脆かったか………盲点だった。VRの発展型でもあるこのゲームは少し設定を変えるだけでも身体の影響を引き起こす場合もある。そしてこのマザーシステムについて詳しいのは開発初期メンバーと八神堂とホビーショップの極少数。八神堂とホビーショップは違うとしてやはり怪しいのは………)
そこでグランツ博士は2人の人物を思い浮かべる。
(1人は確かに悪を名乗っているし、彼なら可能だろう。だが彼も性格上、こんなプレイヤーを危険な目に遭わせる事は絶対にしない。………となるとやはり)
零治に対する相手の顔に見覚えがあった。
早い内に開発メンバーからは抜けてしまったが、今でも顔は覚えている。
(謙蔵、やはりお前なのか………?)
その後の戦いは泥試合のような戦いだった。
「くっ!?」
相手の刀が頬を掠め、熱いものが頬を浸る。
「何で血なんて!!」
「よそ見したな!!」
「ぐふっ!?」
鳩尾に拳を撃ち込まれ、思わず蹲る。
「死ね!!」
そんな俺に刀を突き下ろしてくるが、横に転がるようにして避け、何とか窮地を脱する。
「しぶとい!!」
「魔神剣!!」
焔の反応は無いものの、スキルは一応使える。
しかし抜刀はもうできない為、葬刃、裂空刃の様な主力の技はもう使えなかった。
「うおっ!?」
だがそれでもフラフラである相手は避ける事はせず、守る事で攻撃を凌ぐ。それは俺も同じだった。
「魔神剣!!」
更にもう1撃。相手をその場に釘付けにし、後は消耗するのを待つ。
「このぉ………!!」
最初に使った飛ぶ斬撃は使ってこない。使えないのか分からないが距離を取れた俺にとって有利な状況は続く。
「ふざけるな………ここで負けるわけにはいかないんだ………加奈の為………俺達兄妹の為に!!」
「!?」
その瞬間悪寒が走った。何がそこまで追いつめているのか?
異常な気迫を感じつつ、攻撃こそ続けるが、守りに徹している相手の様子が変わったのを感じる。
「玉砕覚悟か………?」
そう考えている間に相手は動いた。
「なっ!?」
疲労している筈の身体でありながら最初に見せたライトニングに負けない速度。
「くっ!!」
魔神剣では追いつけず、あっという間に俺の目の前にまでやって来た。
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