5話
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「いただきます」」」
一斉に料理に手をつける悟飯とみゆき
「おいしいよ!お母さん」
「うふふ、ありがとう、みゆき。悟飯君はど…う…?」
娘からの賛辞の言葉を聞き、嬉しそうに微笑んだ後、悟飯を見て固まった
何故なら、悟飯の瞳から一筋の涙が流れていたからだ
「ご、悟飯君どうしたの!?」
「泣くほど嫌いな食べ物が入っていたの?」
「……え?」
二人の言葉に、悟飯は初めて自分が泣いている事に気がついた。
「…口に合わなかったかしら?」
「い、いえ!違うんです!……その」
頬を伝う涙を拭いて、悟飯は慌てて育代の言葉を否定する。
「母さんの味に似ていて」
人造人間を倒す為に家を飛び出し、修行に明け暮れていたが、動けば腹が減る。しかし、お金など持っているはずも無く、悟飯は肉食恐竜が生息している荒野で、恐竜達を狩ったり、海や川で魚を捕ったりなどして 腹を満たしていた。
そんな悟飯にとって、今日の育代の料理は、久々に食べた所謂『おふくろの味』だった。
「……そう、失礼だけど…ご両親は?」
「……お父さんは数年前に病気で亡くなりました。母さんは、今は会えないほど遠くにいます」
「……そうなのね」
「悟飯君」
悟飯の話を聞き、みゆきは涙ぐみ、育代は目を伏せ、何か考え始めた。
「え、え〜と、今は会えませんが、いずれ会えるようにならますので、そんな顔をしないで下さい」
二人の様子に悟飯は焦り、何とか暗い雰囲気を払拭しようとするが、上手い言葉が出てこない。
「ねぇ、悟飯君……今は会えないという事は、あなたは今、1人なのかしら?それとも何処かに住むあてはあるの?」
悟飯が言葉を探していると、育代が悟飯にこれからの事を聞いてきた。
行くあてなど無い。この世界に来てまだ1日も経っておらず、知り合った人達はみゆきと育代だけだ(ウルフルン達は数に入れてない)お金も無いし、何処かで野宿するしか無いだろうと悟飯は考えていた。
しかし、今それを言うと何かまずい事になりそうなので、悟飯は必死で言い訳を探す
「え?え〜と、行く当ては……」
「無いのね?」
「い、いや、でも大して問題は……」
「…行くあてが無いのね?」
「………はい」
こちらを笑顔で見つめてくる育代(ただし、目は笑ってない)の謎の威圧感に押され、悟飯は抵抗をやめた。
「そう、ならここに住みなさい」
「……え?」
悟飯が認めた事を満足そうに頷いた育代は、笑顔を浮かべたまま、とんでも無い事を言ってきた。
「行くあてが無いならここに住みなさい。私は構わないわよ、みゆきもその方が良いでしょう?」
「悟飯君がうちに住むの!?良いよ!大歓迎だよ!」
自分の聞き違いかと思ったが、どうやらそうで
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