秋山 駿
第三章 手駒と策略
第六話 絶望の序曲
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止めに入ろうと手を伸ばすが、伸ばしきった頃には既に麻田は地に膝をつけていた。
たった一瞬の出来事。
何が起こったのか、秋山も麻田もわからなかった。
「失せろ」
喜瀬とは違うが、圧倒される威圧感に思わず秋山まで膝をつける。
戦わなくてもわかった。
これが奴の本性、抗う気力すら失わせる。
ただの堅気じゃ、相手に出来ない。
「おい、そこっ!!」
警官が駆け寄ってくるのが見えた瞬間、宮藤は秋山たちを放って逃げだした。
助かった……。
心の底からそれを実感すると共に、あまりにも不甲斐なく力不足な自分に苛立ちを覚える。
「ちくしょう……」
行き場を失ったその拳は、地面へと叩きつけられる。
涙は流しはしなかったものの、悔しさのあまり警官に助けてもらうまでその場所から動けなかった。
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