暁 〜小説投稿サイト〜
一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第二章―リンクス―
第14話?鉱石を求めて
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に、この半年間戦ってきたんだろうか。ずっと一人で戦ってきたんだろうか。
?そう考えると、今ソラがここにいるのが奇跡のように思え、胸が締め付けられるように痛む。
?実際、奇跡だろう。誰の力も得ずに、ここまで来れて――何より、今日まで生きてこれて。僕が今の僕になれたのは、最初にコウが色々とレクチャーしてくれたからで、きっとそれがなかったら僕はとっくに死んでいるか、《はじまりの街》に引き返していただろう。
「……まったく、強くなりたいからって無理して死んじゃったら意味ないでしょーが」
「でも、この方法なら強くなれるって聞いて……」
?何気なく発された言葉に、僕は固まる。
「…………誰に?」
?恐る恐る聞く。地面に広げていた手はきつく結んでいた。
?確かに強くなれるだろう。この洞窟にいるモンスターから得られる経験値は豊富で、モンスター自体も対処しやすい。だから、ここでひたすら倒すという方法を続けていれば、確実に通常の倍以上のペースでレベルを上げることができる。
?だが、明らかに抜けているものがある――それはリスクだ。
?ここのモンスターは倒しやすい。だが、ここは群れで襲われる危険がある。その数は明らかに二十は越え、囲まれた場合、戦うか諦めるかの二択しかなくなるのだ。転移結晶で逃げようにも攻撃する手を緩めれば四方八方から攻撃が飛んでくる、そんななかでは結晶を取り出す暇も、転移する時間もない。
?――いったい誰だ……??誰が、中途半端な情報をソラに与えた。
?背筋に冷たいものが走ったような気がした。もし、僕がソラとここで会ってなかったら、ここで誰にも気づかれずにいなくなっていたかもしれない。そう考えると、震えそうなほど怖くなった。
?ソラは僕の方を見て、小さく首を傾げたあと、
「う〜ん、よくわかんない。顔はフードで見えなかったし」
「男だった??女だった?」
「男だったよ。すごく男の大人っぽい声だった」
「特徴も教えてくれるかな」
「身長はすごく高かったよ。見た目はじみで……う〜ん……あとは、うまく言えないや」
「そっか……ありがとね、ソラ」
?教えてくれた情報をまとめて頭のなかに入れ込み、ソラにお礼を言う。
?ソラの言った人物は、僕には心当たりがまったくない。洞窟から出たあと探しだしてもいいけど、そんなの途方もないことだし、これからソラが同じ目に遭わないようにする方が得策だ。
「洞窟出たあとさ、ソラにここじゃなくて安全でレベル上げやすい場所教えるよ。何ならレベル上げ、僕も手伝うからさ」
「うん、わかった。……でも、ユウ兄ちゃんも予定あるんじゃないの?」
「大丈夫。そりゃあ、いつもってわけには多分いかないけど、できる限り付き添うよ。僕のことは気にしないでいいから、ね?」
「本当にありがとう、ユウ兄ちゃん!」
「まあ、大
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