暁 〜小説投稿サイト〜
一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第二章―リンクス―
第14話?鉱石を求めて
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ーって思って。やっぱり無理だったっぽい」
?穴が掘れたらそこに潜って休めるかなー、と思ったんだけど、それは叶わないらしい。まあ、穴なんて掘れちゃったら道を作り放題だから、無理だとは薄々わかってたけど……。
「どうしよっかな〜……」
?武器をメインのものに戻しながら先を歩きつつ、休めそうな場所を探す。だが、やはり周りにあるのは土の壁と炎が揺らめく松明だけ。
?さらに数十分経過。色んな道を行ったり来たりしていると、今まで見たことのないコンクリートのような壁になった。もっと進むと、今まで一度も見たことなかった扉が現れた。扉には大きく何かのモンスターが抽象的に彫られている。
?多分この先にボス……もしくは、それと似た役割の何かがいるんだろう。今まで鍛えられてきたゲームセンスがそう告げている。さっきからずっとモンスターが出てこなかったのは、そのためだろうか。だからといって警戒を解くことはできないけど。
「ソラ……大丈夫?」
「うん、大丈夫!」
「休憩した方が……」
「大丈夫だよ!」
?問題ないと言ってはいるが、その声に元気はない。さっきよりも疲れの色が濃い。
?……これ以上は限界か。
「やっぱり、ちょっと休憩しようか」
「えっ、で、でも、このとびらを越えたらもう終わるかもしれないんだよ!?」
「それでもだよ。多分この奥にいるやつは手強い。万全の体制でいかないと、こっちがやられちゃうかもしれないからね」
「うぅ……でもぉ〜……」
「運が良いことに、この辺りはモンスターが出てこないしさ。壁に寄って座ろう?」
「……ごめんなさい……おれのせいで……」
「いやいや、僕も疲れてたし。それに休めるときに休まないとね」
?二人で扉のすぐ近くで固まって座る。どれだけ走っても疲れない体のはずなのに、腰を下ろした瞬間、どっと疲れが押し寄せてきた。思わず息を吐く。
?ソラは相当疲れていたのか、壁に背中をぴったりとくっつけて足を伸ばしている。持っていた短剣も地面に置いてしまっていた。
「そういえば、さ、ソラは何でこんなところにいたの?」
?数秒空いてから、答えが返ってくる。
「……おれ、はやく強くなりたいんだ。だから最前線の近くでがんばれば、すぐ強くなれるかなあって……」
「……これ答えたくなかったら言わなくていいけど、ソラのレベルっていくつ?」
「25だよ」
「ていっ」
「あたっ!」
?ソラの脳天に軽くチョップする。
?SAOは安全マージンとして、その層よりも最低十はレベルが高くないと安全ではないと言われている。まさか、層の数よりも低いレベルだとは……。どおりでソラのHPゲージの減りが早かったり、ソードスキルの威力が低いと思った。
?脳天を両手で押さえ、軽く睨むように見てくるソラをただ静かに見下ろす。
?――誰にも教えてもらえず
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