暁 〜小説投稿サイト〜
一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第二章―リンクス―
第14話?鉱石を求めて
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題ないだろう。何よりデスゲーム化したSAOでは、攻撃力よりも防御力が断然大事だ。
?……それにしても、やっぱり兄ちゃんって呼ばれるのいーなー……。もうずっと呼んでてほしい。
?なんて、少しほっこりとした気持ちになりながら、僕たちは歩行を再開した。

?それからしばらく色々と通路を歩いている間に、五回ほど戦闘があった。そのうちの二回は最初と同じく十体以上のモンスターに襲われたが、一回目よりも要領よく対処できた。
?僕が倒れるギリギリまでモンスターのHPゲージを削り、止めをソラが刺す。そのスタンスは崩すことをなく、戦闘を行っていった。そのお陰もあってか、ソラのレベルがひとつ上がった。嬉しそうな笑顔をこっちに向け、思わず僕も笑ってしまった。
?ふと思ったことがある。少し忘れかけていたが、もともと僕がここに来たのは、血の石と呼ばれる《ヘマタイト・インゴット》を手に入れるためだ。
?鉱石といったら採掘するもの、と僕は洞窟に入る前に思っていた(最初にやった大乱闘のせいで頭から抜けてたけど)。だが、今までこの洞窟には採掘ができそうな場所が一ヶ所も見当たらなかった。行き止まりのところは本当に行き止まりだし、見つけた未開封の宝箱のなかにも鉱石らしきアイテムは入ってなかった。
?――ということは、だ。目的の鉱石は、この洞窟の最奥にいるボスを倒すと手に入るドロップアイテムだと予想できる。もしくは、この洞窟限定で出てくるモンスターのドロップアイテムという可能性だ。
?今までの戦闘から察するに、後者の可能性は薄いと思える。やはり、ボス的な何かがいるという線が一番濃厚だ。
?そして大分深くまで潜ったな、と思いながら、まだまだ僕たちは歩いている。
「……それにしても、長いなーこの洞窟」
「そうだねー……」
「そろそろ奥についてもいい頃だと思うんだけどなー」
「そうだねー……」
?すでにこの洞窟に入ってから、一時間以上が経過している。しかも、最初の戦闘後から休みなしでの探索、さすがに疲れが顔を出し始める。となりを見下ろすとソラの息は荒れていて、顔には汗がにじんでいる。そろそろ本格的に休みを入れないと戦闘に支障が出てくる。
?辺りを見渡すが、安全に休めそうな場所はない。前にも後ろにも道があるだけで、死角になりそうなところはひとつもなかった。ここが迷宮区だったら安全エリアが存在するのだが、普通のダンジョンには滅多にない。
「……ちょっと、試してみるか」
?今装備している曲刀から予備の曲刀に切り替え、壁に向かってソードスキルを繰り出す。
?ガギィイイン!?と硬質な音がして、曲刀の切っ先が壁に触れる一歩前で止まる。その上には《破壊不能オブジェクト》という意味の英語が表示された。
「やっぱりか〜……」
「どうしたの??ユウ兄ちゃん」
「いや、穴掘れないかな
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