暁 〜小説投稿サイト〜
一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第二章―リンクス―
第14話?鉱石を求めて
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?」
?奇妙な声を出して、コボルドが右に吹き飛ぶ。
?エクストラスキルの一つである《体術》スキルを会得していないから、大きなダメージは期待できないが、相手を怯ませるぐらいは可能だ。それにダメージはさほど与えられなくても、吹っ飛ばすことならできる。
?壁に叩きつけられたままの体制のコボルドを見ると、やっぱり数ドットぐらいしかHPゲージは減少していない。
「ほら、チャンスだよ。ソラ」
「あ、う、うん!?ありがとう、ユウ兄ちゃん!」
?呆気にとられていたソラがもう一度ソードスキルを放った。今度こそコボルドのHPはゼロになる。断末魔をあげてコボルドの体が爆散した。……少し可哀想だったかもしれない。斬ったり、蹴ったり……ごめん、コボルド。
?僕とソラはパーティーを組んでいるわけじゃないから、モンスターを共同で倒しても二人に経験値が振り分けられない。今回止めを刺したのはソラだから、すべての経験値がソラにいく。
?それは別に構わなかった。むしろ、望んだことだ。この調子で上手く行けば、ソラのレベルが一つぐらいなら上がってくれるかもしれない。
「よし、先に進もうか」
「おーう!」
?左手を高く挙げてソラが元気よく返事する。
?しばらく先を歩いていくと、また別れ道があった。左右に二つだ。今度はソラに相談しないで左に進む。ソラも特に何も言わずについてきてくれた。
「あ、そーだ。ソラ、これあげる」
?僕は不意に足を止めてメニューウインドウを開く。いくつかのアイテムをピックアップし、ソラにトレードを申し込んだ。
「なにこれ?」
「装備アイテムだよ。今のソラの装備じゃ少し危ないかもだからさ、もしよければ使って」
?トレードウインドウに表示されているのは、少し前に僕が使っていたり、手に入れたのはいいけど使う気が起きず、かといって売るのも抵抗があったものだ。僕が使うことはないし、ソラの役に立てるならアイテムたちも本望だろう。
「聞いたことないのばっかりだー……あ、じゃあ、おれもなにかあげるよ」
「いや、いいよそんなの。貰っちゃって」
「でも……」
「気にしないでいいよ。遠慮しないで使ってやって」
「……うん、わかった」
?そう言って、ソラはトレードを承諾した。そして、僕の渡した装備品をチェックしているのか、そのままウインドウの操作を続ける。
「うわっ、すげー!?ぜんぶおれの持ってるやつより強い!?ユウ兄ちゃん、ほんとにもらっていいの!?」
「もちろん。じゃんじゃん使ってよ」
「ありがとう!?ユウ兄ちゃん!」
?ソラはテンション上げ上げで次々と装備を変更していく。ソラの身に付けている防具のほとんどが僕が今あげた装備品(おさがり)になった。あげたのは防具だけだから、短剣だけが変わっていない。まあ、短剣はかなりランクが高そうだし、攻撃力は問
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