第28話復讐の炎を脱ぎ捨てる時
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くる。早く毒が消えてくれないと、反撃出来ないーーーと思っていたら、クラディールは俺に刺した剣を抜いた。
「どういうつもりだ・・・?」
「お前のお友達の《隻竜》、前にあいつに酷い目にあってなァ・・・そいつに仕返しもかねて、だよ」
「ライリュウに・・・?」
何でここでライリュウが出てくるんだ?酷い目って、この前のデュエルか?あれは痛め付けていた訳じゃないし、仕返しするような出来事じゃないはずだ。そう考えている内にクラディールは剣をアイテムストレージにしまって別の武器を取り出した。あれはーーー《槍》?
「この《槍》、《隻竜》のお友達殺して手に入れたんだけどな・・・昔のお友達の武器で今のお友達が殺されたら、あのガキどうなるかなァ・・・?」
「ッ!?ライリュウの・・・!?」
ライリュウが前に言ってた。去年の8月2日、偶然出会った現実の友達で構成されたギルドが目の前でラフコフの襲撃にあって、当時加入していたライリュウとミラ以外のメンバーが殺された。その一人がーーー《槍》使い。つまりクラディールは、ライリュウの友達の仇!
「ふぅん!」
「ぐっ!あぁぁ!」
今度はライリュウの友達の《槍》で俺の右太ももを突き刺す。まだ毒が消えないーーー頼む、早く切れてくれ!
「どうよぉ?どぉなんだよぉ?もうすぐ死ぬってどんな感じだよ!?教えてくれよなぁ?」
まずいーーー俺のHPがもう半分を切った。
ーーーあの時救えなかったサチの事が頭に浮かぶ。俺はーーーこのまま死ぬのか?
「おいおい!なんとか言ってくれよ!ホントに死んじまうぞ!」
俺の意識が腹を刺される事で強制的に戻される。HPはーーーもう全然残ってない。ダメだ、殺されるーーー
ーーーわたしは死なないよ。だってわたしは、君を守る方だもんーーー
ーーー今、脳裏にアスナの声が、顔が浮かんだ。そうだ、まだ死ぬわけにはいかない。俺は自分を奮い起たせ、俺の腹を突き刺す《槍》を掴む。
「お?何だよ?やっぱり死ぬのは恐ェってか?」
「そうだ。まだ・・・死ねない!」
「フッフフ・・・そうかよ。そう来なくっちゃなァァ!!」
笑いたければ笑え。まだ死ぬつもりはない。HPが完全に尽きるまで、俺は足掻く。俺は、俺はーーー
「やっぱりお前かクラディールーーーーーー!!!!」
諦める訳にはいかない。そう思った瞬間、俺の目の前に炎が現れ、クラディールの顔面に拳をぶつけた。
ライリュウside
ゴドフリーの反応が消えて、大急ぎでフレンドリストでキリトの居場所を探して、やっ
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