第28話復讐の炎を脱ぎ捨てる時
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。ーーーん?そういえばゴドフリーのおっさん確かーーー
ーーー私を含む団員3人でパーティを組み・・・ーーー
「もう一人いる・・・」
「もう一人って、もしかしてゴドフリーさんが言ってた3人目?」
「その団員がゴドフリーを殺したって言うの!?」
その線が一番強い。それをやった人間に心当たりがある。あのおっさんの事だ、多分そいつを連れて行ったんだ。
「とにかく行くぞ!手遅れになる前に!」
「ちょっとライリュウくん!」
「お兄ちゃん待ってよ!」
頼む、間に合ってくれ!友達を失うのはーーー二度とゴメンだ!
キリトside
第55層・迷宮区前
今、目の前でゴドフリーが殺された。俺は何も出来なかった。理由は配付された食料の水に仕込まれていた麻痺毒だ。ゴドフリーもそれにやられて身動きが取れに一方的に殺された。
犯人は俺と同じくこのパーティに呼ばれた元・アスナの護衛ーーークラディール。
「よぉ。オメェみてぇなガキ一人のためによぉ、関係ねぇ奴殺しちまったよ」
「その割には、随分と嬉しそうだったじゃないか・・・何でお前みたいな奴が《血盟騎士団》に入った?犯罪者ギルドの方がよっぽどお似合いだぜ・・・!」
ゴドフリーに剣を何度も突き刺していたクラディールは、とてつもなく黒いーーー狂気に満ちた笑みを浮かべて、野蛮な笑い声をあげていた。あれは完全に殺しに快楽を覚えている奴の顔だ。
「オメェ面白ェ事言うな。いい目してるぜ・・・」
そう言ってクラディールは左腕に装備していた白い鉄製のガントレットを装備解除し、左腕を見せてきた。その左腕を見るとーーー見覚えのある刺青が彫られていた。不気味な笑みを浮かべる黒い棺桶のマーク。あれはーーー
「殺人ギルド《笑う棺桶》!?」
「へっ。この麻痺テクも、そこで教わったのよ・・・」
《笑う棺桶》ーーーこれまで何百人ものプレイヤーを殺してきた殺人ギルド。今年の8月の始めに大掛かりな討伐隊を結成してほとんどのメンバーを投獄、十数人があの時死んだ。クラディールがそのマークを刻んでるという事はーーーあの投獄戦にはいなかったのか。それか生き残りだったのか。
「おっと、ヤベェヤベェ。お喋りもこの辺にしねぇと毒が切れちまうからな。そろそろ仕上げといくかぁ!?」
「ぐっ!がぁぁっ!」
麻痺毒が切れる前に俺を殺すために、クラディールは俺の左腕に剣を突き刺してくる。このゲーム、現実の身体に影響が出ないように痛覚を遮断する《ペインアブソーバ》が働いているけどーーーそれでも痛い物は痛い。クラディールは突き刺した剣をグリグリと動かして俺のダメージをどんどん削って
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