11部分:第十一章
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。阪急が今回強いと本田が断言していたのはその切り札が二枚あったからだ。その山田と山口、その二人だ。二枚の切り札は確かに強力だ。
「その為のエースなんだからね」
「けれどあえて山田を出さないでいた」
「昨日山口も打たれたし」
その切り札を打たれてのことだったのだ。
「それでここで足立は。僕も驚いたよ」
「山田だったら今頃打たれていたな」
「山田もかなりタフだけれど」
ポーカーフェイスで定評のある男だった。それだけの肝があるからこそエースになれる。しかし山田には致命的な弱点もあったのだ。
「けれど彼はあれだよね」
「知ってるんだな」
「僕も聞いてるよ。ホームランを打たれることが多いってのはね」
「それなんだよ」
本田は難しい顔で小坂の言葉に答えた。
「あいつはな。よく打たれるんだ」
「あの時の王さんのやつだけじゃなくて」
「真っ向勝負に過ぎるのかボールの質なのか」
彼は首を傾げさせた。
「ここぞって時にな。いつもホームランを打たれる」
「あの鈴木啓示と同じ位?」
「あそこまで多いかな。それでもかなり多いけれどな」
何と歴代で二位である。一位はその鈴木だ。しかも三位の東尾修や四位の村田兆司を大きく引き離している。それだけホームランを打たれているということだ。
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