機動戦艦ナデシコ
1289話
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!」
顔を真っ赤にして、そのまま走り去っていくリョーコ。……少しやり過ぎたか?
いや、まさかここまでウブだとは思いもよらなかった。
これがヒカルだったら話を合わせてくるだろうし、イズミだったら俺には理解出来ない高度なボケを披露してくれる筈だ。
……ま、いいか。そのうち頭が冷えて元に戻るだろう。
そう判断し、少し何かを食べたくなったのでパイロットスーツから着替えてナデシコ食堂へと向かう。
「カツカレー特盛り、福神漬は多目に、ゆで卵をトッピングで。それと、ポテトサラダ大盛り」
「うわぁ……本当に戦闘後なのにこんなに食べるんですか?」
食券を渡し、そこにトッピングを追加注文すると、それを受け取ったホウメイガールズの1人が驚きの表情を浮かべて告げる。
まぁ、小腹が空いて食べるおやつ的なものだと考えれば、確かにちょっと多いかもしれない。けど……
「これだけ食えるのは、サツキミドリ2号にいる間だけだろ? 今回の件でまた補給がされる筈だから、その間に食っておこうと思ったんだよ」
その言葉に、羨ましい……といった視線を向けられたが、戦闘が終わって食堂も忙しくなってくる為か、ホウメイが何かを言う前にさっさと仕事へと戻っていく。
そう言えば、テンカワがいないな。今回の防衛戦はかなり厳しかったって話だし、疲れがあってもしょうがないか。
こうして見ると、食堂に来ているクルーの人数はそう多くない。
当然か。今はまだ戦闘が終わった直後でどこの部署も忙しいんだろうし。
「アクセル、大丈夫だった? 怪我はしてない?」
……なのに、何でハルカはここにいるんだろうな?
食堂に入って来ると、真っ直ぐに俺の方へとやって来たハルカが、心配そうに尋ねてくる。
「ああ、問題ない。チューリップとカトンボを仕留めただけだしな」
「あのね、それで問題ないって言うのが少し信じられないんだけど。……でも、怪我がないようで何よりだわ」
俺の様子に、若干呆れたように溜息を吐くハルカだったが、すぐに口元に笑みを浮かべて安堵の表情を浮かべる。
「心配させたか?」
「そりゃそうよ。アクセルだけでチューリップとカトンボを何とかしろって、艦長も無茶言うわよね。正直、あの時艦長に文句を言いそうだったのよ」
ああ、そうか。艦長が俺に今回の件を指示した時、当然そこはブリッジだったんだからハルカも聞いてたんだよな。
それでも艦長に抗議の声を上げなかったのは、操舵士と艦長の領分をきちんと理解していた為か。
「艦長はああ見ても士官学校主席卒業らしいから、無茶な事は言わないだろ」
士官学校首席卒業か。……そういう意味では俺と艦長って同じなんだよな。
卒業式が随分と昔のようにも感じられる
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